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万年青二才の趣味三昧、走る、作る、観る、聴く、憩う。

ツーリングカメラ 二代目 Nikon V1

前述の通り、愛用してきたRICOHカメラGX200が不調をきたしたので
しばらくはツーリングカメラはGRDや仕事用のカメラで我慢していた。
 

視力の方はどんどん衰えていて、やっぱりEVF(電子ファインダー)付きが欲しい。

Nikon V1のEVFがとても自然な見え方で気に入った。
コンパクトとまではいかないが、ミラーレス機だから巨大な一眼レフよりも手軽だ。
なんとかバイクでも持ち運べそうな気がして、購入に及んだ。

貼り革をしてグリップを取り付けた
撮ってみるとAFの素早さにまず驚く。ホワイトバランスも的確。露出も文句なし。
夏の強い外光下、ライトアップされた夜の建物、薄暗いギャラリーの室内などなど。
「おまかせ」モードでも、ほぼ思い描いた通りの画になっている。
 
 
 
 

まるでカメラを構えた自分の背後に、メガネに白衣姿のNikonの技術者がズラリと並んで、
何から何まで全てやってくれているかの様だ。
 
機械式シャッターの「キシューンッ」という音やモノとしての精密感もいい。
デザインはいわゆるカメラマニアからは眉を顰められたそうだが、自分は
マーク・ニューソンを想わせるポストモダンさはむしろ気に入っていた。
 
これらがNikon1V1の自分にとっての美しの長所だ。

逆にうるわしくない点も当然ある。
 
一眼レフユーザーから見れば小さくて可愛らしく見えよう。
だが、コンパクトカメラ愛用者からすればやっぱりちとデカくて大仰だ。
巨大なバッテリーが仇となっていて見た目より重量感がある。
ズームレンズをつけるとさらに。

カメラ店で触った時には手頃に感じた。
後から思えば、おそらくバッテリーも入ってなかっただろう。
あの時はレンズも単焦点のパンケーキだった。
自分の常用は3倍ズームだからウカツであった。

単焦点レンズ 
さて、最大の難点は奇矯なユーザーインターフェイス
撮影モードを変えるだけでもいちいち階層メニューに潜って探しださねばならない。
マニュアルフォーカスなどは至難である。
ボタン類はてっきりカスタマイズ出来ると思っていたこちらが甘かったのだ。
 
ナゼか背面に妙な上下レバーとセレクトダイアルがある。
そこには「静止画+動画数秒オマケ」などの変な機能が割り当てられる。
そしておまけにコイツらが知らぬ間に動いてしまうのだからタチが悪い。

この機種は「おまかせモード+AF」が大前提となっているのだろう。
むろんそれでもほぼ綺麗な写真が出来上がる。
ほぼ綺麗な写真が「いい写真」とは限らないのだが、
「こんな小さいセンサーでシロートがゴチャゴチャいじるんじゃないの」
メガネに白衣姿のNikonの技術者がそう言われている気がする。
 

ズームレンズ
 
Nikon V1、いささか難物だ。
自分の手と目の延長の様に自在に操れたGX200からの更新だから、
殊更にそう感じたのかもしれないが。