これでもう五回目となった。信州ツーリング。
行く先は毎年同じでビーナスラインと御嶽の麓のロッジ。
毎年毎年なぜ馬鹿みたいに同じところへ行くのだ、と言われるが、
ゆかりの地への「巡礼」または「心の里帰り」だ。
一般的な旅行、ツーリングとは違う。
ルートを変えたり趣向をこらしたりして楽しんでいる。
例えば去年は「下道を往く」
といういささか高潔と言うか青臭いというかそんな拘りでツーリングに臨んだ。
やや剛健な趣きのツーリングとなった。
今年はそろそろ50を越えた大人らしく、闇雲にバイクで走るだけでなく、
余裕をもっていきたい。
きちんと下調べをして
きちんと下調べをして
「洒落たランチ」「ご当知名産品」「秘湯」などを味わいつつ
「雰囲気のある写真」の為にミラーレス一眼カメラを携行し
「SNS」でそれらを発信し、みなさまと繋がりながらの
「お洒落グルメ&温泉ツーリング」
でいこうと考えた。思えばあまりに似合わぬことであったのだ。
さて出発。
ルーティングも予定通りさらりと高速に乗り、堅実に走る。
前が開けた、さてと思うや、自分の左をスルスルとSUZUKI「隼」がすり抜けていく。
そのまま先行させておいて、モンスターのアクセルをぐわりと開いて追いすがる。
詰まった「隼」との距離を一定に保つ。
気は引き締まるが、心は静かなまま、身体は目の前の直線に吸い寄せられていく。
制限速度の倍を大きく越えれば、いや増す風圧にヘルメットの内側がキスを迫ってくる。少し背を丸める。
「隼」のライダーは、と見れば。むこうの背中は真っ直ぐなままで緊張感はない。
いやダラけてる様にさえ見える。奴の左手が腿の上に置かれたままなのに気付いた。
いやダラけてる様にさえ見える。奴の左手が腿の上に置かれたままなのに気付いた。
この速度で片手運転とは。。。
「隼」というマシンはそこまで安定しているのか。
「隼」というマシンはそこまで安定しているのか。
片やこちらはわずかなギャップを踏んでも視点も定まらぬほどの衝撃を食っている。
バカバカしい。自分はアクセルを抜いた。
バカバカしい。自分はアクセルを抜いた。
いつもならホットドッグを齧って済ますところだ。
出たな「B級グルメ‼︎」
最近では高速道路のSAも色々とご当地グルメを売りにしていると聞く。
まだ腹は減っていないがこれも面白いネタになろう、一つ私にくださいな、と注文。
食べてみるとソースは想像していたトンカツでもウスターでもない。
少々甘くて酸っぱい。何のソースだろうと首をひねるうちに食べ終わった。
若干の疑問と胃もたれを感じつつ、高速をさらに行って諏訪湖。
JR沿線をゆっくり辿って逆戻り、「あずさ」と並走する。
信州の空気感が感じられる見覚えのある駅舎や景色を訪ねてつたいながら走る。
Nikonの「いささか難物」V1を腰のポーチに無理矢理押し込んできた。
なんとなく迷い込んだ、八ヶ岳を望む農道の風景
気づくと20分や30分あっという間だ。
それも目の前に広がる雄大な景色を眺めているよりも、
カメラをいじったりスマホを覗き込んだりしてる時間の方が多くなってる。
「何やってんだろ、オレ」感ありおりはべりいまそかり。
ともかく次の目的地へ向かおう。
今夜は素泊まりの安宿だから夕食は自前で用意する必要がある。
下調べをしておいた八ヶ岳の麓のちょっと小洒落たベーカリー。
ここでハードパンなど買って、紅葉の女神湖あたりで夕日を眺めつつそれを頂く、という算段だ。
どうだ洒落ているだろう。
雰囲気のある写真もたくさん撮るつもりだぞ。
たくさん「いいね」をつけて欲しいもんだ。
ところがその小洒落たベーカリーが見つからない....
閑静な山裾の別荘地を行ったり来たりする。
ジロー、ではありません
とくの昔に店を閉めたのかもしれない。
随分と時間を無駄にした。やむをえん、パンは・・・諦めよう。
宿の近くに食事できる店はいくつかある。
宿の近くに食事できる店はいくつかある。
次いこう次、次の目的は「露天風呂」だな。