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万年青二才の趣味三昧、走る、作る、観る、聴く、憩う。

筆塗り無臭模型のススメ

完成品画像 "デボワチーヌD510" エレール1/72

デボワチーヌD510の原型D500は1930年、エミール・デボワチーヌがフランス空軍の単座戦闘機競争試作"C1プログラム"コンペに応募するため設計した機体です。 全金属製の片持式低翼単葉を採用、さらに沈頭鋲を採りいれ当時の戦闘機としては最先端のコンセプトを…

D510-16「デボワチーヌの方向舵」エレール1/72製作記

最後にノープラン・ノーアイデア・ノータリンだった方向舵のナンバーなどに取り掛かる。 フランス機はなぜかここに機種名が書かれている。これはイタリア機なども同様で、我々後世の人間が写真で機種形式を判別するのに大変都合がいい。「機首に小さな突起が…

D510-15「デボワチーヌの白狐」エレール1/72製作記

望外な安価で雇えた用心棒「烏口の介」の凄腕で蛇の目が綺麗に描けて恵比寿顔の工房主である。続いて部隊マークのストライプなどを描いていこう。 [無臭筆塗り備忘録]:マーキング カラスグチ まずは方向舵の三色旗カラー。 こちら、義母伝承のカラスグチ。…

D510-14「蛇の目でお迎えデボワチーヌ」エレール1/72製作記

ぴちぴちチャプチャプランランラン、とばかりにデボワチーヌD510製作記のクライマックス、蛇の目ことラウンデルの国籍マークに挑む。 今回は転写、ケガキ工程は省略。垂直尾翼の機番でケガキ線とカラスグチコンパスの直径を合わせるのに難儀した経験を踏まえ…

D510-13「赤丸1番のデボワチーヌ」エレール1/72製作記

[無臭筆塗り備忘録]:マーキング カラスグチ ラウンデルの前に手慣らしに胴体ストライプと尾翼の1番を描いてみる。 直線ならば、と義母伝承の方のカラスグチを使ってみた。 胴体の曲線に沿わせて定規を当てるのはいささか難しい(定規の固定にマスキングテー…

D510-12「デボワチーヌと英国式カラスグチ」エレール1/72製作記

[無臭筆塗り備忘録]:カラスグチコンパス 製図の世界では精密な円を描く為に「スプリングコンパス」というものが存在するという。通常のコンパスと違い、スプリングで支点にテンションが掛かっており容易にブレない仕組みだ。両脚の間のネジで半径の微調整が…

D510-11「デボワチーヌに描く丸」エレール1/72製作記

[無臭筆塗り備忘録]:国籍マーク デボワチーヌはフランス機だから蛇の目、いわゆるラウンデル、すなわち三色三重の同心円を国籍マークとしている。このラウンデルをデカールに頼らないで塗装でトライしたこともあるが、マスキングする時にどうしても中心がズ…

D510-10「デボワチーヌのコールサイン(本番)」エレール1/72製作記

[無臭筆塗り備忘録]:マーキング 機番 カラスグチの用法 続いてデボワチーヌで本番。テンプレートを当ててケガいていく。 ケガキが終わったらいよいよカラスグチ。 キットを固定する輪ゴムは定規の押さえにも使えて一粒で二度美味しい。これは塗料がハジかれ…

D510-9「デボワチーヌのコールサイン(練習)」エレール1/72製作記

[無臭筆塗り備忘録]:カラスグチの用法 主翼下面のコールサインだが…(いやコールサインかどうか分からない。勝手にそう呼んでるだけ)単純な直線なので試しにカラスグチで描いてみよう。 これは義母から譲り受けた革細工用品の中に何故か入っていたカラスグ…

D510-8「デボワチーヌの尾翼」エレール1/72製作記

[無臭筆塗り備忘録]:国籍マークの転写 ついでに尾翼の番号も転写しておくぜデコッパチ!ガッテン承知! 最初にトレペに尾翼の形やラインも写し取っておくと位置決めと水平出しが楽ダス。 サークルテンプレートはキットに添わせ易いよう、最初から細切れにし…

D510-7「デボワチーヌのフォント」エレール1/72製作記

[無臭筆塗り備忘録]:国籍マークの転写 デカールのコピーをガイドラインにしてトレーシングペーパーに描く。 死神デカールはRD-49だがお稲荷さんのマーキングの塗装図ではR2-93。2と3の字体は適当にゴシックで描いてみた… チャコペーパーを挟んで… 上から極…

D510-4「銀の艶姿デボワチーヌ」エレール1/72製作記

塗装前に脚周りを準備しておく。 これが脚柱さんどすか…いささか頼りのう見えますな。 こちらが実機やさけねえ。 そこでプラ棒から紡錘形に削り出す、てゆわはっても、紡錘形の断面なんて出来ひんのんとちゃうやろか?まあやってみよしい。 待っとり、わての…

D510-3「デボワチーヌの下拵え」エレール1/72製作記

蘇生したデボワチーヌの下面に [無臭筆塗り備忘録]ファレホ・メカカラー・ライトスティール ファレホメカカラーの銀+少量のファレホブラックを筆塗り。 比率は大体このくらい・・・ 皿にしているのは百均で買ったお弁当おかず入れシリコンカップ。洗えばキレ…

完成品画像 J2M3"雷電" ハセガワ1/72

雷電-5「この下に稲妻おこる宵あらん」ハセガワ1/72製作記

さあ機番である。 [無臭筆塗り備忘録]:国籍マーク 転写 今回はhiro-K氏に伝授いただいた新兵器「チャコペーパー」を使う。 奥方様が手芸で使われていたというチャコペーパー。これを手芸用品店のレジでコアラのマーチみたいな顔した女性店員に差し出しすのは…

雷電-3「いかづちにひらりと桐の一葉かな」ハセガワ1/72製作記

[無臭筆塗り備忘録]:全塗装 筆塗り ガッシュ 防眩塗装部分は濃い目のグレーで… 濃緑色の上から塗ったものだから平板になりすぎて釣り合いが取れぬ。 ということでグレー部分の濃緑色を薄マジックリンで落とす。ついでにヒノマル部分も抜いておく、何事も段取…

雷電-2「雲間より稲妻の尾のあらわれぬ 」ハセガワ1/72製作記

ハセガワの繊細なスジボリにメリハリをつけ、パネルラインに軽くリベットを添えておく。 以前1/48で作った時は「雷電って太いなあ。デブだなあ」と思いながら作ったものだが、今回は烈風と同時進行だからか、むしろひきしまってコンパクトに感じる。一般に”…

完成品画像 A7M1 "烈風" ファインモールド1/72

*注)約1500文字の記事です。長い文が苦手な方はキャプションや製作後記などを飛ばしてご覧ください。 ”烈風”は1944年5月に初飛行した海軍最後の艦上戦闘機です。同時期に初飛行した機体はグラマン・ベアキャット、ホーカー・フューリーなどです。 昭和17年…

烈風-8「夢かうつつか 幻しのA7M1降臨」ファインモールド1/72製作記

主翼上面はコンパスで軽くけがいて濃緑色を薄めたマジックリン+綿棒で落とす。あまり攻めて濃緑色側がハゲると後が面倒なだけ。ビビりチキンで少し小さめの円でOK。 まずは赤丸。抜いた境界線手前まで塗りつぶす。ここもビビってチキって全然OK。 なぜなら白…

烈風-7「文明の利器カラスグチ」ファインモールド1/72製作記

工房主、烈風を雷電、零戦などと比べて面白がる、の図。 青畳色にもうぐいす色にも飴色にも見えるという伝説の塗料”ナゾの明灰白色”をガッシュで調合して下面に塗る。 箱絵は全面黄橙色だがファインモールドの塗装図には濃緑色の例がある。海軍領収前なので…

完成品画像 N1K2-J "紫電改" 1/72アオシマ

1944年1月に初飛行した"紫電改"は"紫電21型"という正式名称が示す通り、前作の"紫電"を改良して作られた機体です。 設計が開始されたのは1943年が明けて間もない頃、"紫電"の初飛行の数日後でした。川西飛行機の設計陣は水上機”強風”から改造した"紫電"の問…

紫電改-9「完成を目指して」アオシマ1/72製作記

さあラストスパートをかけよう。 黄橙色で味方識別帯を入れる。ここもケガキ線に沿ってフリーハンド筆塗りするのは、味とかではなくマスキングテープに弱いガッシュゆえのこと。むろん一発で決まるわけもないから修正前提。直線部は真横から片目ですかして見…

紫電改-8「機番は黄ばんだ343」アオシマ1/72製作記

気を取り直して次いこう次。次は尾翼の機番。白フチと違って機番は既に紫電で経験を積んでいる。臆することはない…と自分に言い聞かせるブログ主…最近独り言が増えた… 字体が似ているテンプレートがあったので使ってみる。それをお手本に何度かフリーハンド…

紫電改-7「コールサインは10」アオシマ1/72製作記

次は胴体ヒノマルの中の大きな機番。 下書き 筆入れ これは343航空隊特有のマーキングで、空戦中に無線で連携を取る時に識別しやすくするためのもの。 このヒノマル機番は整備兵の手描きとわかる応急的なものだ。塗装図を見ながらトレーシングペーパーにフリ…

紫電改-6「薄紅のヒノマルが秋の日の」アオシマ1/72製作記

さあそれではいよいよ、筆塗りの難所"マーキングの関門"に参ろう。 白抜き 備忘録レシピ ヒノマルの白 備忘録レシピ ヒノマルの赤 まずはヒノマルから。 白抜き 日の丸、識別帯部分を白く抜く。 紫電の時は濃緑色の上に直接日の丸レッドを塗って色が乗らずに…

紫電改-5「ガッシュ&リッキー2杯目」アオシマ1/72製作記

塗装 仕切り直し。 アクリルガッシュ薄塗り工程 リキテックスでグラデーション ウェザリング 湯上りサッパリ紫電改。このあとスジボリに残った塗料を一本一本針でケガいて落とす、という実にチマチマした作業が…ぐへえ、、何もかも捨ててバイクで旅に出たく…

紫電改-4「ガッシュとリキテックスの合せ技」アオシマ1/72製作記

では塗装の段。 アクリルガッシュ薄塗り1回目 リキテックスでグラデーション1回目 やり直し 下面塗装、紫電改は終戦間際なので無塗装銀で問題なかろう。紫電と同時に片付けた。水性筆塗りに迷える子羊にとって「ファレホメカカラーの銀」は福音のお告げ。 ア…

完成品画像 N1K1-J "紫電" 1/72アオシマ

"紫電"は日本海軍の陸上局地戦闘機。初飛行は1942年12月、大晦日のことでした。 ライバルであるアメリカのF6Fヘルキャットの半年遅れ、同じ誉エンジンを搭載する陸軍四式戦闘機”疾風”よりは4ヶ月先んじています。試作開始からほぼ1年という短期間で初飛行で…

紫電-13「アクリル絵具でじゃぶじゃぶ」アオシマ1/72製作記

現代に戻って来てほっと一安心のブログ主である。ともかくこれで一通り筆塗り作業は終了。 しかしながら日の丸の赤の彩度がキツすぎるのが気になる。緑と赤は補色の関係だから目がチカチカしていけない。これはどうにかして抑え込みたい。普通ならウォッシン…

紫電-11「すうじのかきかた」アオシマ1/72製作記

ヒノマルを描き終わった。さて機番も手描きするか、デカールで逃げるか。最後まで決めかねている今日のブログ主である。マーキングはフィリピン・クラーク基地の例の落書きされた紫電と決めてある。自分が下面を無塗装銀と判定した写真の機体だ。 (エラそう…