零戦52型は1943年8月に初飛行しました。この後52甲,52乙,52丙と続く零戦最大生産数の型式となります。
長砲身高初速の改良型20mm機銃を搭載。格闘性能よりも速度、武装を重視しました。
主翼を32型同様の11mに短縮し翼端を円形に整形。外観上も性能上も最大の特徴である推力式単排気管を採用し、最高速は565km/hに達しました。
それでも米軍のF6FやP51など新鋭機には性能的に及ばず、多くの苦杯を舐めました。
末期には機体、搭乗員共にもはや開戦当時の力はなく、敗戦へと向かう日本を象徴する落日の機体となります。
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製作者後記
余談ながら、捕獲零戦の写真を漁っていてサイパン陥落の資料に触れることになりました。図らずも双方の膨大な死傷者の写真、バンザイクリフなどの記述に接し、人としてやはり心を痛めずにはおられません。戦争の悲惨さに改めて考えが至る、これもまたミリタリーモデルを作るという事なのだと思います。