ナニコレ?
飛行機の部品にはとうてい見えない。
「ミクロイドSのジェットセミダーか?」などと思っていたが、実は両サイドにコブが寄り添ったエアインテイクだった。コブの方は涙滴型にして空力にこだわっているのに何故かこのインテイクだけ真四角で焼肉屋の排気筒のようだ。板厚も薄く一斗缶並、これだけどこかのブリキ屋さんが納めたのだろうか。
やはりジェットセミダーが貼り付いている様にしか見えない。インテイク後方の半球状の膨らみもナゾ。後ろ側は抜けておらず、何かがつながる訳でもない。これはいったい何なのか?
機体によっては黒く塗られていて何やら配管のようなものも見える。オイルタンクだろうか?それにしてもなぜこんな所に突出させたのか?なぜ後ろがぶった切った様な形なのか?まったくわからないことだらけ。
はっきりわかっているのは、この位置関係だとせっかく前方のコブを涙滴型にした整流効果は台無しだ。ということだけ。
さて残り6個のコブコブを植え付ける。その前にイタレリ様の方角に手を合わせておく。「いつかお礼参りにいったるからな、おぼえとけよ」
コブとカウリングの間の隙間は恐れていたほどは大きく開かなかった。溶きパテを流し込んで修正可能。「なんや口ほどにもないやっちゃのー」
上面二つのコブだけが後方が涙滴型になっていおらず"たわら型" これだと後方に渦流がうまれただろう。機銃とのクリアランス?カウルフラップに干渉?どちらも問題なさそうだ。。。これまたなぜだかさっぱりわからない。
この様にコブでシリンダーヘッドをクリアするから確かにカウリング径は小さくなる。フィアットCR42ファルコの場合、カウリングのコブが小さすぎて空力的な意味があるのか疑問に思った。
しかしここまで盛大にコブがボインボインと出っ張っていると逆に”コブ間乱流”が発生しなかったのだろうか。ひょっとしてこれがボーテックスジェネレーターになって胴体の境界層を剥離させている!?・・・わけないか。。。
同エンジンのライバルG50のカウリングにはコブはない。サエッタはこれより30km/hも優速だったのでカウリングの空力処理の効果も多少はあったのかもしれない。実機の性能や製造、運用上の問題はともかく、コブだの出っ張りだのがある方が模型を作る方としては面白い。