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万年青二才の趣味三昧、走る、作る、観る、聴く、憩う。

D510-16「デボワチーヌの方向舵」エレール1/72製作記

最後にノープラン・ノーアイデア・ノータリンだった方向舵のナンバーなどに取り掛かる。

フランス機はなぜかここに機種名が書かれている。これはイタリア機なども同様で、我々後世の人間が写真で機種形式を判別するのに大変都合がいい。「機首に小さな突起が二つあるからこれはFじゃなくてG型!」などと偏屈マニアになったりせぬ様にとの深い配慮がなされている。世代を越えた親心、これが"博愛"なのだよ。

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それにしても文字のサイズが微妙。もう少し大きければ面相筆で書く気もするし、逆にもっと小さければコチャコチャっと誤魔化すのだが…

とりあえずチャコペーパーでの転写を試みる…

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アッハハハ、全然あかんしい。まあ、チャコペーパーはもともと裁縫用、米粒サイズで描線を期待する模型マニアの方がどうかしているのだ。ともかくこれでフリーハンドでいく、と腹はくくれた。問題は「何を使って描くか?」だ。

例の必殺用心棒「烏口の介」先生なら線は極細だ。しかし鋭利なカラスグチでタイトな曲線は難しい。試してみたが"N"や"1"の直線ならまだしも"2"だの"9"だのはちょっと無理である。

そうだ、ミリペンならどうだろう、と思いついた。希少な"カラスグチ-ニッポニア-ニッポン"を絶滅に追い込んだ"ミシシッピアカガメ野郎"みたいなミリペンを使うのはいささか癪だが、何を使おうが"手描き"には変わりはない。最後の手段として考えている自作デカールやレタリングシートなどを使うよりはマシだろう。やってみよう、やってみよう。

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…と軽いノリでやってみたら…うへえ、小学生の夏休みの工作か!?みたいになってしまった。「これ、マジックで書いたってん!」…トレペでテストした時はそこそこ上手く書けたのだが、紙と違ってハジキや滑りがあるんだよねえ。

[無臭筆塗り備忘録]:マーキング 機番 面相筆

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結局は面相筆でダークグレイを上塗りしタッチアップで形を整えた。やれば筆で出来んねやん。"5"と"2"が青と白の二色にまたがっているのがまたフランス人のイケズなところ…

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手描き丸出しではあるが、上のミリペンでの画像と比べればなんとか見れるようにはなったと思う。このサイズの文字なら面相筆で描けなくはないのか、俺…いやまあ、描けてもこの程度なのであまり気は進まないのだけれど…

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例によって左右で字体が少し違ってしまっているのだが…もはや左右非対称は当工房の得意技、の感がある。

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いかにチンマい事をやってるかをしきりにアピールする工房主、こんどは一円玉で比較。

f:id:sigdesig:20210205112430j:plain至近距離の"どアップ"だとアラだらけだが、一旦引いて裸眼の自然な距離感でキット全体を見れば"帯"も"キツネ"も"機番"も違和感はない。


左右で字体が違う!と言われても、カタツムリでもなければ両方を同時に見ることは難しいはずだ。少なくとも我々人類には不可能だ。それでも拡大鏡みたいなメガネかけてキットにへばりついてネチネチつぶやいてるならそれはきっと「オタッキー星人」に違いないからウルトラ警備隊を呼んで退治して貰おう。

最後に軽くマット・バーニッシュを筆塗り。いつも通り凸凹や筆跡はあえて残す。マーキング工程はこれにて終了。

 

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