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万年青二才の趣味三昧、走る、作る、観る、聴く、憩う。

紫電-4「飛行機模型の優先順位」アオシマ1/72製作記

優先順位といっても別段大したものではない。僕は細部に凝りまくるね、とか、あら私はプロポーションが大事だわ、とか、ワシャ何ちゅうても塗装が命じゃ!とかそういう話ではなく、飛行機の模型を作るときにどの部位を優先的に扱うか、ということだ。だからこれはどうしたってやや低次元な話題となってしまう。

自分が最も優遇するのは左側、それも主翼上面、特に付け根部分である。理由は一番目立つから。人は飛行機を見るときはだいたい機首を左にするものだ(もともとは船のport-sideから来てるのだろうとは思うが定かではない。馬も万国共通で左側から乗る。バイクはこの名残で必ず左側にサイドスタンドがあるが、右側通行の国ではわざわざ車道側に回って乗り降りするという危なっかしいことになっている)

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右舷

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左舷

こうして見るとやはり左舷がしっくりくる。そして自然と主翼付け根に目がいくのではないだろうか。
「いいや、私はやっぱり尾翼の機番のユガみに目がいく!!どうしても!」と言う人はフェチか変態野郎なのでちょっと相手にはしたくない。

正常な趣味嗜好であれば機体の左を見る。つまり左舷側が第一身分、右舷は主翼胴体共に第二身分、第三身分は下面全般でそのなかでも最下層は右水平尾翼下面ということになる。
なのでスジボリを掘ったり試し塗りをしたりする時は自分は必ず底辺の右水平尾翼下面どもから始めてやる。あんな連中はいわば練習台で、段々慣れてきて左側主翼上面様をやらせていただく頃には綺麗に仕上がる、というアンシャンレジームな模型づくりをしております。はい。

それは全てのパーツが均一に完璧に出来上がるのが理想ではありましょうが、ヘタっぴいな自分なぞは左主翼だけでもう手一杯精一杯なのです。

「階級制度反対!」
「右水平尾翼下面にも人権を!」
「自由・平等・博愛!」

などとシトワイヤン達が叫んでるようだけど、
「あら、水平尾翼がなければ垂直尾翼を食べればいいじゃないの」
とうそぶいてトボけておく。…そのうち斬首台の露と化すな…

何が言いたいかというとこの主翼のスキマ。

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仮組み状態ではあるが、あまり深く考えずにこのまま作ると主翼と胴体の間には深くて大きな溝ができる。誰も渡れぬ溝なれどエンヤコ〜ラ今夜もパテ埋める、という次第になる。

紫電のこのバナナ状のフィレットは独特の後付け感が特徴だ。なのでパテ埋めで境界線がぼやけるとイメージを損なう。正直言うとめんどくさいのだよ。

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そこで左翼付け根最優先策を練る。キットを見ると主翼下面パーツにコクピットを固定する出っ張りがある。これが主翼の位置決めの自由度を阻害している疑いがあるのでまず抹殺対象だ。

「さよなら我が友、ダントンよ」

とその首に冷たいニッパーの刃を当てる。

「切るがいい。お前もすぐに俺の後を追うだろうさ!」

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そう次はそこのロベ…じゃなかったダボー君、主翼上面と下面のパーツを固定する貴殿こそが真の自由の敵だ。

「ニッパーか、激しい薬だが効き目は確かだ」パチン。

ついでだからホゾーの方も首をはねておこう。これで邪魔者はいない。次は誰を粛清しようか…「か…神々は渇いておられる」

 そうしておいて、主翼下面のパーツを先に胴体につけてしまう。

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胴体と翼下面パーツの合わせ目はうまく削り合わせると隙間なく収まった。トレビヤン。次に胴体との隙間が最小になるように主翼上面のパーツを削り合わせてやる。

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隙間はずいぶん小さくなってきた。さらにチョイと削っては合わせ、合わせてはまた削る。これを繰り返し追い込んでいく。

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よーし、隙間ほぼゼロ。

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ただし主翼胴体間を最優先で合わせているため翼端や前縁などにシワヨセがくる。
「まったく左主翼付け根男爵様のおかげでこちとらエレえ迷惑だぜ」

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後で整形したらいいじゃないの、とこのままで貼り合わせてしまうのがsig工房。整形しても翼縁などが厚ぼったくなってしまうが、それが何だと言うの、と割り切ってしまうのがsig工房。
この後、上反角を左右均一にマスキングテープで矯正。

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あくまで”ハメ合わせの良くないキットを出来るだけ手間を掛けずに見栄えよく作る”、横着者の抜け道的なものです。…良い子はマネをしてはいけないのよ、タミヤを買いましょうね。

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幸い右翼もまあまあ綺麗に合った。
ちなみに右翼よりも左翼を優先するのに政治的意図はありませんことよジャコバン派のみなさん。

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りっぱな士の字になった紫電

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ズドンとした胴体にでっかいフィレットが紫電のチャームポイントその2。

 

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