実は国籍マークを書くにあたってまだ心が揺らいでいる。試しに機番のようにデカールコピーからテンプレートを作ってみたのだが……
意外と上手くできた。最初に薄手の塩ビ板と両面テープを裏打ちしておけば、キットの表面に貼り付けてガイドとして罫書きできそうだ。ならば国籍マーク手描きも不可能ではない。そのほうが「筆塗りだ!オール手描きだ!」と自慢できるではないか!ウヒヒ…
……コオロギよ、お前は今、うまく作って人から褒められよう、誰かを打ち負かそう、と思ったのではないかな。
…ギクッ
……コオロギよ、名声は泡のように消え、後には何も残さない。他者に打ち勝つ「力」を求めるよりも、己れ自身に打ち勝つ「強さ」を持つのだ…
…老師のお導きにより、当初の予定通り手描きデカール併用とする。
まずキットのデカールコピーにマスキングテープを貼り、国籍マーク全体を切りとる。
出来上がったテンプレートをマーキング位置を調整しつつキットに貼る。
シャーペンで型を写す。ヨレヨレですが…目安だからだいたいでいいのだ。
薄めのマジックリン水を含ませた綿棒で上面色を落とす。端はデカールでカバーするから、だいたいでいいのだ。
下地のタミヤアクリルはしっかり残っている。おう、おう、お前えさん滅法強えじゃねえか。
ガッシュのインシグニアホワイト(ミディアムグレー+白)を筆塗り。なんだか幼稚園児のお絵かきみたいだが、、
塗り重ねれば問題ない。最初に作った星のテンプレートを当てて確認。星の頂上が足りなかったので塗り足した。ま、だいたいでいいのだ。
なんとなく不安な仕上がりだが、、、だ、だいたいでいいのだ。
塗装前にケガいておいた機番も塗っていく。小学校1年生レベルだ。だ、だい、大丈夫か?
大丈夫大丈夫、はみ出しヨレヨレは想定内。直線に見えるように無心にタッチアップを重ねる。ガッシュの隠蔽力の強さ、塗膜の薄さに助けられる。
操縦席前のガソリンタンクシールもここで手描き。リベットやパネルラインが自然と浮き出てくれた。デカールを使ってはこの実感は得られない。
さて国籍マークのデカールの白部分を切り抜く。
多少白部分が残っても後で切り取れるが、青部分はそうはいかない。カットしない様に気をつける。ここは、だいたいではよろしくない所。慎重に慎重に・・・
Oh No! Let's go!(プリンスのLet's go crazy の節で)青部分が切れた!、、ま、済んだ事は仕方あるまい。
最初に白部分を取ってしまうと形が崩れるのであとで剥がす、、、つもりがほとんど剥がれてこの後、台紙を抜いたら花形満に大リーグボール1号を打ち崩された直後、みたいなヘナヘナの星になってしまった。
ヘナヘナの星を爪楊枝や綿棒や伴宙太や明子姉ちゃんやらで立ち直らせて出来上がり。白部分は手描きの味が出せて、シャープに決めたい星や袖は無理せずデカールに頼る。これが手描き+デカールの簡単レシピ。
海賊旗と撃墜マークはデカール。これらは筆で描くには小さ過ぎる。いずれにしてもオール手描きは今の自分には高過ぎるハードルだった…イツカ トライ シテヤル…
この後、デカールが完全乾燥するまでプリンスでも聴きながら待つ。
Oh no! let's go!