ようやく模型に手をつける。まず最初はコクピットから。
サエッタのキットはイタレリ製の例に漏れず細密だ。エッチングパーツが付属するコクピットや脚収納庫なども細かく再現されているのはいいのだが、小さなパーツに金型のズレやパーティングラインなどが多く、部品同士の合いも良くなさそうだ。
残念なことにタミヤハセガワあたりと違って肝心の金型成形技術の方が追いついていないようだ。「ディティールを究極まで再現する!」というその心意気は、ま、3000円くらいで買うのだが、、、こういうケレン味あふれたキットはいざ作るとなると非常に手がかかる。
「しっかしオレってすごいよな〜、こんな細かいところまで作れるんだから」なんて言う”己の実力を過大評価して悦に入る勘違い君”に付き合うのが苦手な当方としてはなかなか箸が進まないというかニッパーが進まないというか。。。
完成後はほとんど見えない部分も多いが、まあせっかくだから丁寧に処理して塗り分けてやりまひょかいな。メンドックサ、、、などと言わずに。
う〜ナンヤネンこのこちゃこちゃ細かい配管モールドはメンドい〜・・・
この時点でウエザリングまで済ませておく必要がある。メンドクサいけど。
MC200の操縦席
エッチングのシートベルト金具は質感に乏しいのでガッシュをコテコテに塗りつけてみた。下側のシートベルトはチェーンだったのだろうか?こんなもので下半身を縛りつけるとは、イタリアのパイロットはみな"そっち方面"マニアか。
計器盤はプラのパーツにデカールを貼ってエッチングを二枚重ね。
実にメンド、、、素晴らしい。
むう、やっぱりズレたか。。。
わざと軽くサンディングしてエッジの金属地を出してみた。実機は真鍮じゃないのだろうけれど、まあほとんど見えないから、遊び心だ。
操縦桿がやたら太くて灯台みたいだ。まあ修正するほどのことでもなかろう。何度も言うが、完成すればほとんど見えない。
こちらはハセガワMC202フォルゴーレの計器盤。
もともとのレイアウトがサエッタとは随分と違う。ダークグレー+ガンメタで塗ってライトグレーでドライブラシしただけだがこれでも十分リアルだと思うのだが。。。ハセガワはモールド技術で精密さを出す正統派。なんでもかんでもエッチングパーツつけて定価も上げる、という最近の風潮はビンボーモデラーには厳しい。
ちょっとフィクションだけれど色目を加えてやる。
計器のガラス部分には紫外線硬化タイプのクリア樹脂(UVレジン)を流し込む。完成後、風防の奥で計器盤がキラっと光るのが「も〜タマランわ〜」という大人のチラリズムなのである。(変態ジジイなだけやん)
このUVレジンは最初歯医者で使われた時に「これは模型に使えへんかな」と大口開けながら考え、どんなものか良く見ようとして必死に横目で追ってたのを覚えている。決して若い歯科助手のオネエチャンのお尻を見ていたわけではアリマセン。
接着剤にもパテにもなるし小さなパーツなら「お湯丸くん」を使って複製もできるので面白い。ちなみにタミヤの1/48飛燕の側面エアインテークもその手で作った。(作った人は分かると思うが、この部分だけクリアパーツではないんですヨ)
拙作タミヤ1/48 飛燕 (脚カバーやラジエーター側面などもコソっとクリア化してる)
こちらはMC202フォルゴーレの操縦座席周り。シートベルトは「釣り具のブンブン」で買った「板おもり」
機体内部色はMC200と同じだと思ってこの色を塗った。ウシシ作業効率化が計れたわいと喜んでいたのだが、後になってMC202の中期以降あたりから機内色は機体下面色のライトブルーグレーに統一された、という資料をみつけてしまう。こういう資料はなぜか塗った後に遭遇するものなのだ(モデラーあるある)あわてて塗り直したがコクピットはグリーン系のままという説もあったりして。。。(写真は撮り忘れマシタ)