胴体を貼り合わせたので下翼の段取りに入る。
ファルコは上翼よりも下翼が小さい一葉半(セスキ)と呼ばれる空気抵抗を考慮した高速機だ。無論、固定脚の複葉機としては、だ。いや笑っちゃいけません。
ファルコのオイルクーラーは下翼付け根の左右前縁に吸入口があり、フェアリング内部の本体を通って、翼下面の後縁から排出される。意外と空力的に洗練されている印象。ここは、固定脚の複葉機なのに、だ。
それがキットではなんだか少し妙なことになっている。
左側が前方向、穴が空いているところに主脚が付くのだが、実機にこんな膨らみはない。前後を間違ったかほかの何かか、まあレベル社の設計陣のミス。
自分の父親と同年代の人たちがやった事だと思えば微笑ましくさえある。
今頃サクラメントあたりの自宅のテラスで婆さんとジャムトーストかじってるんだろう。素知らぬ顔でコッソリ直しておいてあげよう。(バラしてしまったけど)
バルジは全部削り落として、後方にエポキシパテでそれらしい膨らみを作ってやる。正確な形状はよくわからないから例によって推測「3デ」の内の「デッチアゲ」だ。後縁はあとでプラ板で作る予定。
キットは下翼と胴体の間のフェアリングがまるでない。胴体側にセロテープで養生、仮組みしてエポキシパテを盛る。その後で再度翼だけにして均等に整形。胴体をつけてからだと左右対称にならない(ヘタッピだからな)
実機よりもいささか大げさになったかもしれないが、いかにも中にオイルクーラーの排気が通ってそう、という模型的表現。
おいおい、何で図面見て検証しないんだ、などという声が飛んできそうだが、そこまで自分は写実主義ではないのだな。実機の正確な72分の1であるかどうかよりも、実機写真で見たイメージに雰囲気が似ている方がお好み。模型は3次元の似顔絵だ、とする非主流派、適当連合 横着党。余談だが「笑点」オープニングの似顔絵は見るたびに似てないなあ、といつも思う。
下翼を取り付ける。飛行機の形になってきてくれた。
ヨシヨシこれが次回への「情熱」となるのだよ。
といったところで、今回はこの辺で。