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万年青二才の趣味三昧、走る、作る、観る、聴く、憩う。

コイツに決めた

舶来御洒落素敵自転車を思いとどまった自分は、ネット、雑誌等でいろいろ物色してみた。そうしてスポーツ車スタイルのミニベロは舶来御洒落の例のアレ以外にも色々あると遅まきながら知ったのである。

そして候補が絞られた。。。

 それは「クエロ20」

メーカーはなんとブリヂストン

ええ?ブリヂストン?!

拍子抜けというか何というか。確かに面白みには欠けるかもしれない。「例のアレ」ことブルーノやGIOS、ラレーなどの欧州勢の方がロゴやカラーのセンスが洗練されているし、自分も欧州のブランドにはどこか格別なイメージは持っている。(バイクがドカなんだから自転車はビアンキでしょ、などというステロタイプに陥ることはさすがにむしろ避ける様になっているが)

しかし意外な事にブリヂストン「クエロ」の一番の決め手となったのはその外観。フレームのバランスというか、リア部分が伸びやかで綺麗に見えるのだ。他社は運動性を重視してか、この部分は短くやや寸詰りである。

それがルイガノであれブリヂストンであれはたまたツンツンツノダのTU号であったとしても、デザインの美しさが好みであれば自分にとっては充分優先的な選考理由となる。メンクイと罵られてもこればかりは好き嫌いの問題なので仕方ない。

 

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もちろん、ブリヂストンには普段着でノンビリ街中を流せる「気安さ」がある。「安心感」がある。品質、性能共に初心者が乗ってもおそらく問題はないだろう。ビギナーの五十男はこう考えた。身に過ぎたものは求めない。カタナやドカで苦い思いをしてきたからでもある。 

さらに我が家には2軒隣が自転車屋さん、という恵まれた立地条件があった。ブリヂストンならそこでちょちょいと買えるではないか。別に近所づきあいの絡みでも地域貢献を意識してる訳でもないが、メンテナンスその他においては断然便利この上ない。

 

さて「気安さ」と言っても、値段の方はさほど気安くもなく、先述のオシャレな欧州舶来素敵自転車たちとあまり変わらないのは意外だ。(価格からしていずれも本国生産はあり得ない。グローバル化の昨今、どれも製造は中国あたりか)

「趣味のギヤ付き自転車」として見れば充分理解の範囲内であろう。
「ママチャリ3台分」と思うと、つましい暮らしの世帯主にとっては気がひける。
「100gあたり500円」だとすれば一家四人で半月ステーキが食える。高いんだか安いんだかわからない。いずれにしろ「オヤジの道楽」なのだから浪費には相違ない。

自責の念と物欲の間に心がゆらぐこと数日。日々是悶々也。

ここで「緊急福利厚生予算振替法案」が物欲議会より提起された。
「毎年恒例の信州旅行がこの度の災害続きで遺憾ながら中止となったのは周知の事実でありますが」「その慰安旅行費を健康増成に資するであろう自転車の購入費に回すことをここに提案いたします!」
同月同日、煩悩内閣は満場一致でこれを可決、この問題は無事解決をみるのであった。まことに安直きわまりない。

早速、二軒隣の自転車さんまでサンダルばきでスタスタと歩いて行って、取寄せの手筈をし、ついでに支払も済ませて10分後には家に戻っていた。ここにいたるまでの紆余曲折からすればさらに顛末はあっけない。

こうして、ブリヂストン「クエロ20」が我が家にやってくることになったのである。
、、、ようやく。