sig de sig

万年青二才の趣味三昧、走る、作る、観る、聴く、憩う。

ミッドライフ・クライシス

 
 
今日見た海外ドラマのセリフにあった。
 
"ミッドライフ・クライシス" "midlife crisis"
 
字幕とおり「中高年の危機」と訳してしまえば何てことはないが、先日友人からも聞いたフレーズだったので気になりちょっと調べてみた。
 
特段の説明もなくドラマのセリフに使われるのだから既に欧米では心理学用語の枠を超え日常会話レベルの認知度があるのだろう。マリッジ ブルーやドメスティック バイオレンス同様、日本でも「青春をもう一度」「老いてからの狂い咲き」に変わって使われる様になるかもしれない。
 
40~50代になると、経済的時間的にもある程度の余裕ができる。
残り少なくなった人生への焦燥感から、急に若作りして恋愛に走ったり、無謀な起業、転職、危険な趣味に没頭する等々。
現状の生活から脱却し、若き日の夢や理想を追求し充足感を得ようとすること、、、
だそうだ。
 
上手くいけば「人生の転機」となるはずなのに「クライシス=危機」と名前がつけられてるのは、大抵はマズイ結果を招く事を意味しているからだ。
40-50代といえば相応に分別もつく年齢のはずなのに、老い先短いとの焦燥感から盲目的になり、昔日の栄光、若き日の「夢」「理想」といったものへの渇望感が現実的判断力を曇らせてしまうらしい。
 
 
なるほど自分にもそのフシが、、、あるにはあったが、幸か不幸か前提条件の「経済的時間的余裕」には大いに欠けていた、、、いや、バイクなんかはまさに「危険な趣味」そのものかもしれないが、あれはまあ降って湧いたというか棚からボタ餅というかミタからドカティというか、やや偶発的なものであった。
そういえばと、周りを見渡すとこのミッドライフ クライシス、思い当たる話は沢山ある。
 
「夢」や「理想」をあきらめるのもどうかと思うが、それらに追い立てられる人生もせわしない。ましてや押しつぶされてはたまらない。
 
「夢」も「理想」も自らの中から湧き出たものだ。
 
40代には40代の、50代には50代の「夢」があり、「理想」があるだろう。
それらに憧れている間は自分は「若さ」を感じていられるはずだ。
 
異性にモテたい、とかお金が欲しいとか、社会的に認められたいとか、自分らしさを表現したいとか、若い頃のような解りやすい形ではないかもしれない。
 
確信は持てないが、そう信じたい。