予定したツーリングの前日の天気予報は雨だった。
雨が続くとやれ雨男だ晴れ男だと身内や仲間などが
かまびすしい。
私はある集団では「雨男」と呼ばれていた。ツーリングで
雨が降ると決まって私のせいにされた。
別のグループでは「晴れ男」と言われている。
私が駅のホームに降りた途端、その場所の豪雨が嘘の様に晴れ渡った、
などとまるで神仏の様にあがめられた。
いちいち面倒なのでその場その場で話を合わせていたらそうなった。
仕事がら天候に左右される事が多い。
死活問題と言わないまでも切実だ。
「降らば大損」という事もたまにある。窓の外を眺めて「ああ良く降るなあ」
では済まされない。
天気予報は前日くらいでないとあまり当てにならないことも知っている。
統計上、大阪の平均雨天日数は年間120日ほど。
季節にもよるが、単純に3日か4日に1回は雨が降る計算になる。
人知の及ばぬ所で歯ぎしりしても仕方ない。
降ったら降ったときの事、と腹を据える。
「晴れ男」に本当にご利益があるのなら何人か雇って軒下に吊るしておきたい。