sig de sig

万年青二才の趣味三昧、走る、作る、観る、聴く、憩う。

セルフ・ヴィンテージ

30年もののブルーのジャンパーを蔵出ししてきて羽織ってひとり悦に入っているコームテンのオッサンのブログ主である。

なんでもこういうことを「セルフ・ヴィンテージ」と呼ぶそうだ。わざわざ「セルフ」をつける意味がよくわからないが「ボロばかり着ているセコオヤジ」よりはなんぼかマシなので、喜んでその称号を頂戴しておく。もとより古着を買う趣味が無いのでそっちの方は不案内だ。

自宅に眠る古い衣類は他にもまだある。

一つはジーンズ。

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何の変哲も無い直球ストレート。高校生時代のものだから40年越え。我が家に現存する最古の衣服である。そんな値打ちモンではない…と思う…よう知らんけど…

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Lee Riders

コイツは確か学校の近くのGパン屋で買った。あの頃、ジーンズはGパンと呼ばれていた。自分は今でもそう呼ぶ。「何じゃこりゃああああ」のGパンだ。デニムとかジーンズとか、どうもヨソ行きの言葉に感じてこそばゆい。コーデュロイもコール天だったりする。ベルベットを別珍とまではさすがに言わないけれど。

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日本語で「アメリカ製」と書いてあるタグ。例の口悪男なら「ニセモンやんケ〜」とホタえるだろう。とりあえず「TALON」のジップがついていますが。

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サイズ表記は油性ペンで殴り書き!この「雑さ」がアメリケエーンの証。

別にどこも傷んではいなく今でも履ける。ただし腰回りがやや窮屈だ。昨今の楽々ストレッチ系のパンツに慣らされた脆弱なブログ主だから、これで外出する気にはチトならない。腰痛持ちにとって腰回りの血流を阻害するタイトな服は禁忌という事もある。

まあGパンというのは下ろしたて洗いたては硬いものだ。着ているうちに段々と身に沿ってくる。革ジャンも同じく、そういうところもまた古風。

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17才の時のジーンズを今でも履ける体型だと言うとなんだか自慢している様でアレだが、実は自分は高校時代が65kgと最も太っていた。徒歩7分の通学距離で、ひねもす食っては寝るだけのノタリ生活だったからである。

その後は電車通学となり、さらに就職した先が色々シンドイ職場で体重を52kgまで減らした。自営になってからは通勤距離ゼロ。加えて狂信的デコ課長なんて上司とも無縁な環境でブクブクと体重は元に戻ってきた。それでまたこのLee様に足を通させていただけるようになったという次第である。

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このLee様が今日まで生きながらえたのは、若き日の暗黒カンパニー時代にダボダボで履かなかったからだ。我がボテ腹が収まるかどうかのベンチマークとすれば貪欲過食の戒めとしては格好であろう。