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万年青二才の趣味三昧、走る、作る、観る、聴く、憩う。

D510-3「デボワチーヌの下拵え」エレール1/72製作記

蘇生したデボワチーヌの下面に

[無臭筆塗り備忘録]ファレホ・メカカラー・ライトスティー

ファレホメカカラーの銀+少量のファレホブラックを筆塗り。

比率は大体このくらい・・・

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皿にしているのは百均で買ったお弁当おかず入れシリコンカップ
洗えばキレイに塗料が落ちるのはいいのだがホコリがつきやすいので塗料用には不向き。オススメしない。

[無臭筆塗り備忘録]:ファレホ・メカカラー・ライトスティー

濃度はシャブシャブ程度に水で薄める(下記画像参照)

大きめの平筆で縦横右斜め左斜め縦横と塗り重ねる

水溶き薄塗り、特にこのシルバーに関してはタテヨコ塗りは有効のようだ。縦横右斜め左斜め縦横これを
2セット繰り返せばアクリジョンベースカラーの下地は完全に隠蔽できる。

筆ムラもあまり感じない。

いやんごっつトレビヤンやん。

この塗料、なぜか色鉛筆みたいな匂いがする。通常のファレホとは組成が違うのかもしれない。

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シルバーはホコリがつくと目立つのでドライヤーでの強制乾燥を併用した。数年に一度の寒波とやらの最中だったから乾燥が遅かったのかもしれない。我が工房は寒風ふきすさぶことランカスターの尾部銃座のごとしである。

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しかしやはり…銀塗装では主翼の凸モールドが強調されてしまう。これではなんだかまるで羽布張りみたいだ。デボワチーヌD500シリーズは全金属翼で意外と当時の最新モードだったのだ。「アラ意外と、だなんて失礼しちゃうわネ、グラジエーター君みたいなジャガイモ男子とは違うのよ、わたくし」

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ということなので主翼の凸モールドもペーパーで落としてスジボリ、リベット打ち。

「胴体と一緒にやっておけよな」

という話ではある。

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主翼のパネルラインは1/2間引いてリベットのみでアッサリ目に。銀塗装だと特に主翼はウルサク感じる恐れがあるから、これで様子を見る。

資料によるとこの機体はflush rivetsとあるから沈頭鋲に間違いなかろう。写真を見てもその様に思える。この点でも当時最先端である、いや意外にも。最先端どころか世界初の沈頭鋲採用機とされているハインケルHe70の初飛行は1932年12月でデボワチーヌD500より半年遅い。

はてね、これは一体どう言うことなのか。ドイツ人の宣伝がうまかったのか、それともフランス人が日付を誤魔化したのか。あるいはデボワチーヌの沈頭鋲は後年の改良型のD501以降に採用されたのか?

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排気管後方のサメのエラみたいなルーバーは彫刻刀で刻み込む。サメと違って前向きに開口しているから空気取入口だったのだろう。かなりの抵抗になったはずだが、空気力学が充分に発達していなかった、おおらかな時代のことである。

というわけで塗装の下準備は整った。

実はスジボリ作業中に水平尾翼がとれてしまった。やはりあのか細い真鍮線では持たなかったのだ。どうせまた取れるからこれはマーキングを描いてから付けるとしよう。やや複雑な脚周りなども塗装後とする。エアブラシではないので部分塗装でもさして問題はない。

考えてみれば筆塗りなら何も全部組み立ててから塗装せねばならんということもない。最新のタミヤなどのハメ合わせの良いキットであればパーツ状態で筆塗り、なんならマーキングまでしてその後に組み立てて、接合部は軽く修正してタッチアップ、という段取りも不可能ではないかもしれない。そう言えば小学生の頃はそんな作り方をしていたものだ。

このままどんどん退行していって最後には赤ちゃん返りするのかもしれない…

 

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