さてさて、そう休んでばかりもいられない。仕事とあらば資料と首っ引きでPCのエクセル画面を見続けなければならぬこともある。事務所は南向きで明るいのは結構なことなのだが、デスクも南向きなのでPCのディスプレイが逆光になって大変まぶしい。
今は日中高度が低い冬だからまともに陽光が差し込んでくる。事務所の外側には"スタイルシェード"という外部用のロールスクリーンが取り付けてある。夏場はこれが大活躍するのだが今回はいささか季節外れの登板とあいなった。
さらに窓やドアは全部内側からロールスクリーンやブラインドで太陽をさえぎった。外が一切見えずちょっと閉鎖的な感じだが当分のあいだは仕方あるまい。ついでに照明も手元灯以外は電球色の間接照明主体とした。陽が傾くと事務所はセピアカラーに染まり、引出しの中から取り出したバーボンのボトルを抱いて夜更けの窓に立つ、的な雰囲気となる。
そこまでしても長時間ディスプレイを見ていると眼がチカチカして、砂かけババアにいじめられた子泣きジジイみたいな顔になってくる。ブルーライトとやらがよろしくないのだろう。街の灯りがとても綺麗ネ、などと呑気に歌ってもいられない。
少し前に買っていたブルーライトカットのハズキルーペを引っ張り出してきた。ただしこれは見た目が怪しいらしく「それ昭和のスターだぞオヤジ」と平成生まれにダメ出しされ外出自粛令が出ている。どうやらブルーライトカットのレンズが妙な紫色なのがマズイらしい。…さらにフレームにはいやらしくラメが入っているのでなおさらだ。ラメは自分も気に入っていない。じゃあなぜ買ったかと言われればそれは店頭で色名のチタンとシルバーを勘違いした当方のそそっかしさのせいだ。
そもそも1.6倍は本を読むには良いがPCディスプレイを見るには倍率が大きすぎる。「昭和のスター」でなくとも事務所で使うには不向きである。
倍率はむしろ1.3倍くらいが良かったのではないかと考えた。PCディスプレイはブルーライト軽減モードに出来る(MacやiPhoneのNight Shiftは逆に暗くなって見にくい)これならレンズはクリアで構わない。といってもハズキを無駄に二つも買うほど財閥ではない。ホームセンターで安価な類似品をみつけた。これでも一応ブルーライトカットとのことなので倍率のテストのつもりで購入してみた。
左：類似品、右：ハズキ
倍率1.3倍で普段使いの遠近両用メガネの上から掛けると手元もディスプレイも良く見えてたいへん具合がいい。掛けたまま動き回っても平気だ。ハズキとの差はレンズの精度や周辺部の歪みにあるのだろうが自分は長時間でなければ気にならない。安物なので軽いからむしろ鼻が痛くなったりしなくて楽なくらいだ。自分の鼻が安物だということでもある。ただし強度についてはかなり心もとない。掛けたままクラブのおネエちゃんのお尻の下敷きになったら一発でノックアウトだろう。…まあそんな趣味ではないので大丈夫だ…
