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万年青二才の趣味三昧、走る、作る、観る、聴く、憩う。

紫電-11「すうじのかきかた」アオシマ1/72製作記

ヒノマルを描き終わった。さて機番も手描きするか、デカールで逃げるか。最後まで決めかねている今日のブログ主である。マーキングはフィリピン・クラーク基地の例の落書きされた紫電と決めてある。自分が下面を無塗装銀と判定した写真の機体だ。

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(エラそうに判定したなどと言っているが昔の世傑を見ると「紫電の下面は最初期を除いてほとんどが無塗装銀」とちゃあんと記述されている)
アオシマ のキットにはこの機体の機番もデカールにある。”例の落書き”もデカール化されていて面白い。

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ともかくオールフリーハンドにトライしてみよう。日本海軍機の垂直尾翼の機番は戦争中期以降かなり小さくなって難易度はちと高いが、何、失敗したらデカールを貼って逃げればいい。ついでに落書きデカールも貼ればネタにはなる。

コーンパイプのサングラス親父がアイシャルリターンして鹵獲された機体をネタで作るとは「貴様それでも日本人かーッ!」てなこと言われても気にしない。そういう時には謎のミャンマー人と化して「ミズシマジョートーヘイハ、ゲンキデスカーッ!?」と返しておく。

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黄橙色はガッシュのパーマネント・イエロー・オレンジとメイプルス・イエローを1:1

シンプル極まりない配合だが、あまり完璧を狙って複雑な混色をしても次回また日本機を作った時に再現するのが大変。ちょっと彩度高めだが、その辺はあとでコントロールしてやろう。

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まず手馴しにへろへろっと書いてみる。ニイマルイチのゴオサン、っと。え?全然ダメ、あ、そう。一度落とそう。

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縦線と横線を揃える様に意識してみた。え?5がズッコケてる?あ、そう。もう一度落とそう。

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今度は字の線の幅を揃えることを意識してみる…だんだんそれらしくなってきたぞ。

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な〜んて、実はサンボルのおっちゃんでの練習でした。はい、ありがとうございました〜サンボル2号さんでした〜拍手ぅ〜。「なんじゃ今回出番これだけか」

筆と絵の具の感触が掴めたら紫電で本番。あまり練習し過ぎると肉体の限界(目や腰)が先に来てしまうので適当なところで切り上げる。ボウリング大会の前日にコッソリ一人で練習しまくって当日筋肉痛でガター連発する庶務課長43歳独身、みたいなのは嫌だ。

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デカールを写し取ったトレーシングペーパーの裏に2Bの鉛筆をこすりつけて上から数字をなぞって転写。

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3が盛大にズレてしまった。極めて昭和なやり方でやや情けない。もっとスマートな令和なテクニックがあれば誰か教えて欲しい。3Dプリンタでハンコ作るとか・・・

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ま、どちらにしろ鉛筆の下書きなど目安にしかならんのです。先行き不安はもう慣れっこの我が人生だ。

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数字が大体書けたら外側をタッチアップ。水平尾翼が邪魔で邪魔でもう取ってしまおうかと何度思ったことか…

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なんどもタッチアップを繰り替えし、円や直線のバランスをとっていく。なので文字が盛り上がってしまうのはいたしかたないこと。あとでマット・バーニッシュをかけて軽くサンディングすれば目立たなくなる、、、とイイな。

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少し離れたところから角度を変えて見てチェックしてはタッチアップ。ついでに翼前縁の味方識別色も塗っておく。これまた軽くケガいてフリーハンド。この紫電の味方識別帯は極めて幅が狭い。小さくなった機番や塗り潰された日の丸の白縁と同様、制空権を失って敗色濃い日本軍の状況が窺われる。

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まあこのくらい離れれば立派な機番に見える。たまに鼻先10cmくらいにかぶりついて見る人がいるが、ストリップ小屋の最前列じゃねんだからさあ、と言いたくなる。

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左舷も同様に。

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3回目ともなると少しは覚えもよくなって字が整うのが早い。そういえば昔、看板屋が立て看板に筆で「立ち入り禁止」とゴシック体で描くのを横で見ていたことがある。縦縦横横と何の迷いもなくあっという間だった。書き順無茶苦茶、しかし無修正。字体が頭の中に入っているのだろう。見事な職人技だ。

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黄橙色と濃緑色の面相筆二本をとっかえひっかえ。この時、片方の筆を口に咥えたりすると浮世絵師みたいで粋でよござんす。ほんの毛先の微妙な加減だけでもって、こうすうっと鼻筋通ったまっつぐな線、お月さんみてぇな綺麗なまん丸を生み出していく、こいつがまた乙なんでさぁ。

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よおく見りゃあ"2"の字体が左右で微妙に違ってしまったりもしやすが、まあ隣同士でなければさほど気にするほどのもんでも…おっと誰だい左右の画像を拡大して重ね合わせてるなぁ?心根の小さい御仁もいたもんだね、まったく。

てなこと申しやして、へい機番はこれにて一件落着でやんす。

  

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