クレオスのアクリジョン・ベースカラー の使いやすさに今更ながらに出会った情弱ブログ主である。
ちなみに"アクリジョン専用エアブラシ用うすめ液"は無臭。それでいてある程度はラッカーも落とせるので用具の掃除などに使えば無臭モデリングには良さそうだ。一方、”アクリジョン専用ツールクリーナー”はややツンとした臭いがする。
GSIクレオス T313 水性カラーアクリジョン専用ツールクリーナー (大) 250ml
クンクン、これはどこかで嗅いだことがあるな、と思った。何のニオイだったかと必死に鼻の記憶を辿る。そうだ!あの夜、向かいのベイカーさんちのノーマ姉ちゃんがつけてた何とかの5番、、、、
じゃなくて、ホームセンターに行った時の臭いだと気付いた。だとすれば塗料か?クンクン、いやおそらくこれはシンナー系、それも”ワシン難燃性ラッカーうすめ液”だ!と思ったら当たりだった。警察犬か君は。ワンワン!
におうといってもクレオスのラッカー用ツールクリーナーなんかよりは随分マシなもんだから自分は通常のラッカー塗装の時の筆洗いに使っていた。ところがこいつはけっこう樹脂系を侵す。エアブラシのパッキンがヤラれてしまった。
"難燃性“とか”非危険物”とか一見優しそうな顔をしているが裏では結構"エグいことしい"なのである。美人の嫁さん貰ってグルメ本出しながら有料トイレでヤらしいことするどっかのお笑い芸人みたいなものか。アクリジョンのツールクリーナーはかなり薄めてあるようで攻撃性は低そうだ。むろん同じニオイだからと言って同じ成分とは限らないが。
GSIクレオス アクリジョンカラー NS30 アクリジョンスターターセット
さてこの”アクリジョン”、なんだかスマトラあたりの帰国子女みたいな名前だが、これはエマルジョン系のアクリル塗料、を表したネーミングらしい。
”エマルジョン”とは水と油など”本来お互い相容れない性質を持つものが混ぜ合わさった状態”のことで日本語で言うと”乳化”。ないはずの”巨”の字が見えてくる人は変なアニメの見過ぎだヨ。
なんで”乳化”なのかというと、”乳”=ミルクは赤ちゃんが効率的に吸収しやすい様に脂質ほかの栄養成分を水に溶かし込んだ液体だから。このスーパー栄養ドリンクを幼生に与える保育システムこそが、白亜紀以来のわれわれ哺乳類の大繁栄を支えてきた。「だから”おっぱい”は偉大なんですナ」と中学の生物の石崎先生はテカテカの頭を撫でながら嬉しそうに言っていたのを思い出す。
さて一方、タミヤアクリルや水性ホビーカラーなどはそもそも組成が違う。
この手はアルコールに顔料を溶かした溶剤系塗料で、溶媒が揮発(=常温でガンガン蒸発すること)して塗膜が硬化する。この揮発した気体が問題で中には火がついたりラリったりというアブない成分が含まれているものもある。ラッカーのMrカラーの薄め液などはその危険性ゆえわざと鼻につく臭いニオイをつけてあるという。
そういう類をわざわざ空気中に噴霧しては吸いこんできたのだから我々モデラーの脳ミソがイカレポンチとなるのは止むを得ない。さらに鼻毛ボーボー、気管支ゲジョゲジョ、爪には青竹色という有り様だ。
さて、一方エマルジョン系塗料は水がほんわか蒸発する。気体は水蒸気だから人畜無害である。残った顔料と基材がなにやら「重合」という未知の(文系にとっては)化学反応をおこし塗膜を形成しやがて完全硬化にいたる…らしい。乾燥速度や下地への食い付きを超高度な(文系にとっては)科学テクノロジーで改良したのが”アクリジョン”…ということ…らしい。
”エマルジョン物質”はミルクの他にも身近なところでは木工ボンドやマヨネーズなどがある。ガッシュやリキテックスなどのアクリル絵の具も同類だ。そういえばこいつらはチューブから出した時のチュルリ感がよく似ている。見た目も艶やかでくわえて言えば美味そうである。マヨラーであるブログ主の個人的意見です。
ターナー アクリルガッシュ 13本(12色)スクールセット 11ML
このブログからキューピーマヨネーズをクリックしてAmazonで買う人は皆無だろう。アフィリエイトは自分には縁遠い。
ならば"アクリジョン"はガッシュの代わりにならないだろうか?、とフト思いつく。あるいは混色が可能ではないか?混ぜたらガッシュとアクリジョンのエエとこどり塗料となるやもしれぬ。そうなれば、だ……腑抜けた名前のスペイン製の高い塗料などをわざわざ電車で買いに行かずに済むではないか……シンナー漬けのボンヤリ脳でそう考えたブログ主はひとりホクソ笑んだのである。