sig de sig

万年青二才の趣味三昧、走る、作る、観る、聴く、憩う。

けれど生活感はいらない

便利になって「オバチャリ感」溢れる様になった我がミニベロ、やはりもう少し見た目を何とかしてやりたいと考えた自分は、一計を案じた。アクセントとして小さなサドルバッグを追加してみることにしたのである。結局またモノを買う話になってしまうのだが。

緩くなったポジションと乗り心地のお陰もあって、この頃では小一時間ペダルを踏むことも珍しくなくなってきた。となると自然の摂理として喉の乾きを覚えることも度々ある。これからの季節、水分補給は欠かせない。

その為にペットボトルなどを入れる場所が必要となるのも当然の成り行きでありましょう。そういう場合、普通は金属製のボトルホルダーなどを追加するのだろうけれども、(実際クエロには取付ボルトがある)アレはいかにもロードサイクルっぽくていけない。なるたけ「走り屋」のエッセンスは加えたくない。

そこでサドルバッグに目を付けた。。。とまあこういう具合に「言い訳」が続くのでございます。

さて、すかさず例によってアマゾンで漁って合皮製の手頃なものを見つけるわけである。無論ホンモノの革のバッグのほうが雰囲気は良いのだが、本革では雨の日には乗れない。それではまたぞろ「道楽自転車」へ逆戻りだ。平民はつつましやかに合皮を選ぶのだ。

f:id:sigdesig:20190627153947j:plain [商品説明画像]

最近の合皮の質感はそう馬鹿にしたものでもないし、商品画像で見ると雰囲気も良さそうである。なので「いますぐ注文」をクリックした。商品説明の「カラー:コーヒー色」という文字に若干の不安を覚えないでもなかったが、、、

 届いたバッグはネット通販の商品画像ほど信用できないものはないと再確認させてくれる代物だった。。。以下の画像がその証拠。最新の商品ページには実物と差のない商品画像が上げられているので訂正したい。

 

f:id:sigdesig:20190627153639j:plain 全然ちゃうやん!

 

 ビニール丸出しの質感平板な茶色、加えて可愛らしい型押しロゴまで入っている。まるで「オマケで貰ったメガネケース」だ。サドルの時の教訓が全く生かされていないのである。学習能力ゼロ。パブロフの犬以下の齧歯類はがっくりとうなだれる。チューチュー。

例によって染めQ「エスプレッソブラウン」で塗ってしまう荒療治をほどこす。流石に今度は「場末のスナック」感は回避したい。あらかじめスプレーの届かない隅などに濃いめのブラウンを筆で塗っておいて、その上に全体に薄めに軽く塗料を吹き付ける。これで仕上がりの色合いに微妙に濃淡がついてそれらしくなる。この点では過去の失敗に学んだ自分である。50年も生きてりゃその位の知恵はあってもおかしくないだろう。ワンワン。

 

f:id:sigdesig:20190627153708j:plain かくあるべし

 

ところが、なんとバッグが小さすぎて500ccのペットボトルが入らない。。。

 

f:id:sigdesig:20190627154523j:plain オソマツ!

 

商品説明にはちゃんと外寸も書いてあったのに、ウカツである。マヌケである。ヤタケタである。アホには通販は向かないことが再確認された次第。やれやれ、である。何年生きて来たってえ?

 結局フロントに革のペットボトルホルダーをつけた。これはバイクツーリング用に自作したものだ。入れるボトルのサイズが可変でMOLLEシステムにも対応しているからミリタリーバッグなどにも付けられる(余談ながらこれは各方面に評判が良く、雑貨店から販売化の打診もあったほどだが、こんなの1日1個も作れないから自分の方で白旗を上げた)

 

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本来ハンドル付近にあれば使いやすいのだが、うまく取り付けられなくて前かごの上に結束バンドで無理やり固定した。結果的に前かごの利便性を少なからずスポイルしている。おまけに本革なので雨の日にはもう乗れない。結局「道楽自転車」だ。空っぽのサドルバッグには仕方なく使いもしない工具類などを入れてみる。

いったいオレは何をやっているんだろうか、と自問自答するほかない。

こうなったらもうヤブレカブレである。さらにライトも変えてみた。こういう「毒を食らわば皿まで」的思考の破滅型傾向がどうやら自分の内にはあるようだ。

選んだのは汎用社外品レトロ砲弾型タイプLEDライト。

当初はこの手の安直なレトロコスプレの宣伝塔みたいなライトは忌避していたのだが、この際どうとでもなれで付けてみた。付けてみると案の定ミニベロのコンパクトな車体に対して少し大きすぎる。まるで妖怪「一つ目カタツムリ」だ。

f:id:sigdesig:20190710133903j:plain 

しかもその主張する存在感が樹脂+メッキのいかにも軽薄なイミテイション臭ときているから、なおさら気になって仕方ない。意識がライトに向かうことで前カゴの生活感が薄れる効果はあるから「毒をもって毒を制す」か。(今回やたらと「毒」が多い) 

 

f:id:sigdesig:20190710133823j:plain ロゴはテープで目隠し

メッキをサンポールで剥がして艶ありの黒ペンキでも塗ってやろうか、などとまた破滅に向かいそうな荒ぶる悪企みなどをしている。
 

さてともかくもこれらの装備でクエロは実用性をそなえつつも、見た目はかろうじて趣味的な立ち位置に返り咲いたようである。これで近所のスーパーで吉田サンのおばあちゃんが間違ってまたがってくる、といった惨事も避けられるだろう。
若干ゴチャゴチャしてシンプルさには欠けるし、黒革のボトルホルダーがいささか妖しげな雰囲気を醸し出してしまっている気がしないでもないが。。。

 

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「クエロ20 Ver.GB改 SMスペシャル」 といったあたりか。