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万年青二才の趣味三昧、走る、作る、観る、聴く、憩う。

そしてステム

 「シニア向けポジション適正化 第2弾」

アップハンドルか?ロングステムか?悩んだ末の結論はステム交換。今後、自分がこのミニベロに慣れるに従ってサドル位置を少しづつ上げられる可能性も全くないわけではない。その場合、アップハンドルよりもロングステムの方がアジャストしやすく、その調整幅も大きい、と考えた次第。

 

 自転車趣味の方の意見では
「馬鹿だな!ハンドルよりサドルが上に突き出てるのがカッコいいのに!」
そうである。

、、、成程。
しかしそれはそういう「自転車」がカッコいいのではなくて、そういう自転車を前傾姿勢で乗りこなす事の出来る「乗り手」がカッコいいのではないだろうか。十分鍛えた「脚」と「体幹の筋肉」がカッコいいのであって、脆弱なビギナーの自分が見た目だけマネた自転車を乗りこなせないなら、それは逆にカッコ悪いと思うのだが。

などと屁理屈こねても仕方ない。
他人は当てにせず自力で切り開く。ネットで調べるとステムには長さのほか突き出し量やハンドル適合径、角度など色々種類がある。これはやはり商品選択には数値上の検討を要することになりそうだ。当方の脳はもともとサル並みだからそいつがなかなか難しい。

設問1 ステムアングルが72度から70度になった場合、ハンドル高を5cm上げる為にはステムは何cm長くすれば良いか求めよ。

答え 「...ウキ?」

 サイン、コサイン、タンジェントをしっかり理解していないからこうなる訳で、建築士の資格を取るときにもひとかたならぬ苦労をしたものである。これはひとえに学生時代の数学担当であるところの谷中金之助教師と自分のサル脳の共同責任に相違ない。

そういえば時折、その母校から振込用紙が郵送されてくる。何かと思えば寄付金をしろ、ということの様で何十年も前の卒業生にまで金をせびろうとするその執念深さと商魂のたくましさには驚かされる。自分の在籍した頃は校舎も授業も支払った授業料に見合わぬお粗末さだった。こちらとしては「過払金の払戻請求」と書いた振込用紙を逆に送りつけてやりたいくらいだ「ムキー!」

結局、サルの考え休むに似たり。アングル、突出し量、ステム長はテキトーで済ますことにした。届いたロングステムが下の画像。どうも長すぎる気がしないでもない。どうせ軽量化などハナから頭にないので大は小を兼ねる、で無理を押し通してしまう。

 

f:id:sigdesig:20190621174933j:plain 下が純正

 

ステム交換程度は経験があるのでともかく実物合わせで早速装着してみる。
ブレーキワイヤーの届く限界まで上げてみるとステムの突き出しは+4cm。

跨ってみると前傾は良くなった。しかし今度はサドル位置が前過ぎて窮屈だ。ブレーキワイヤーの余裕も考えて、とりあえず突き出しは+3cm程度に抑えてしばらく様子見とする。実測してみるとサドルよりグリップが5cmほど高くなっている。結果オーライ、とはこのことだ。

ただし真横から見た時の「クエロ」の凛とした雰囲気が崩れてしまった気もする。ステムアングルが純正より浅く、ステムトップがわずかに水平にならない。これはちょっと悲しい。ま、小さい小さい、小さいことじゃき!と自分に言い聞かせる。

f:id:sigdesig:20190227174137j:plain純正 f:id:sigdesig:20190621175557j:plain爺仕様

この画像ではほとんど差がわからない。だいたい小さなミニベロを真横から見ることなんてまずないだろう。

 

走ってみると5cmの差は大きい。腰にも首にも優しいし、何より視野が上がって空や雲や景色を眺めながら走れるのが嬉しいリュウリュウとした走りは相変わらずのヒラリー・ハーン(お仕置きの方はやや優しくなった)。ポジションがしっくりきて、ようやく「オレの自転車」になった気がする。ちょっとポストに封筒を投函しに行くつもりが遠回りして30分も走ってしまうほど楽しい。


だからバネ付きサドル、ロングステムの爺仕様(Ver.G)化は誰が何と言おうと大成功なのである。。

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