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万年青二才の趣味三昧、走る、作る、観る、聴く、憩う。

湖の風に吹かれて

「五月なのに汗ばむ陽気 日中は30℃に」
という天気予報に恐れをなして大阪脱出を試みた。
 
こういう時には「水辺」がいい。
嬉しいことに近くには日本一大きな湖がある。
先日出来た高速ICを使えば、家から小一時間ほどで、蒸せ返るような大阪と違って、ひんやりと風が心地よい湖畔に立てるのだから幸せだ。

 

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爽やかな風に吹かれながら湖畔の道をいく。

前に若いライダーのカワサキニンジャ250。
ストップランプが点いたり消えたりしている。
ま、カワサキだからな。
交差点で止まったら教えてあげよう、と思っているうちに左右に行き別れた。
 
この「さざなみ街道」には湖ぎわにたくさんの公園がある。
みなさん釣りをしたり子供を遊ばせたりしている。
ベンチには帽子を粋に被った老夫婦、何するでもなく2人並んで座って湖を見ている。
 
なんだか、いいなあ、と思う。
ウチの近所じゃ冷房の効いた場所を求める老人がショッピングモールのエスカレーター横のソファでだらしなく居眠りするのが精一杯だ。
 
たくさんある公園のうちのひとつに休憩に入っていくと、、、
白い衣装の新郎新婦
???となったが、レフ板を持ったスタッフが周り数名いるからどうやら撮影中らしい。
最近では華美な披露宴などよりもこういったウェディングが多いと聞く。
親戚同士の見栄の張り合いに無駄金使うより当人達の思い出作りになる方が余程意味がある。
これもまた、なんだか、いいなあ、と思いつつ、
真っ白なウェディングドレスの花嫁花婿をしばし眺める単車乗り。

 

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琵琶湖一周ツーリングはしたけれど、湖の真横を走れる道は意外と多くない。
このあたりが交通の流れもいいし眺めもよく、自分は一番好きだ。

そう思って湖を眺めながら走っていたら妙に後ろの車が煽りを入れてくる。

ミラーを見ると地元ナンバーだ。

物見遊山のライダーのノンビリ走りが気に入らないのかな。

道を譲ったけど、あんまりペースは変わらない。

そうこうしているうちに近江八幡のあたりで道に迷う。

 

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道は一面の田んぼの中をひた走る。
稲穂が綺麗だ、と最初は思っていたがこの時期「稲穂」のはずもない。
よく見ると「麦畑」だった。
パンになるのかビールになるのか分からない。
「麦」と言えば、自分は
「貧乏人は麦を食え」でも
 「麦は泣き、麦は咲き 明日へ育ってゆく」でもない。
「誰かさんと誰かさんが麦畑」である。
ドリフターズ世代ということになる。「ダメダコリャ」 
ここらで折り返すことにした。 
 

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湖岸の上に張り出したレイクリゾートな小洒落たカフェテラスで昼食はカレー。
アフターのコーヒーをアイスに変えてもらって涼をとる。

 

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湖上では先ほどからジェットスキー共がしきりにブヒブヒと円を描いている。
あれはどう見ても湖岸の我々ギャラリーを意識しているに違いない。
「どうだ見てくれこのオレサマのカッコよさ」てなもんだろうが、
こちら側ではみんな
「なんだか小蝿がうるさいなあ、早くあっち行け」くらいにしか思っていない。
 ゴルゴ13に狙撃を依頼しようかと思ったがいつの間にかいなくなった。
 
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今度は革ジャンのライダー二人連れがやってくる。
自分から椅子二つ置いた隣に陣取った。
「暑っついわー」と言うなりTシャツまで脱いでブヨついた上半身を露わにしている。
まったく季節感もデリカシーもない連中なのです、我々単車乗りというものは。
むろん、自分もその「むさ苦しい連中」の一構成要素となっている。
その点、たぶんジェットスキーの奴らと何ら変わらんのである。やれやれ。
 
長居は無用と帰路につく。
 
琵琶湖大橋の手前で今度は軽自動車に煽られる。
しかし何かね、そんなにオイラは遅いかね?
それとも滋賀のドライバーはそんなにスピード狂なのだろうか?
などと首をひねって戻ると家の近くで今度はミニバイクに煽られる始末。
 
こいつは妙だと思って見ると果たしてリアのブレーキランプが点灯していない。
煽られてたのではなく、みなさん「つんのめって」いたのだ。
いやはや申し訳ない、といまさら平身低頭してももう遅いのだけれど。
 
シートを外して見るとステーが折れててブレーキランプ自体がプランプランしている。
これでよく高速道路を走ってきたものだ。
まったくカワサキのことは言えない。
ま、ドカだからな。
 
ストップランプ修理の段は、また次回。