sig de sig

万年青二才の趣味三昧、走る、作る、観る、聴く、憩う。

東京出張

サラリーマン時代は年に数回の東京出張があったものだ。
仕事だからさして楽しいでもなかったが、今思えばそこそこの気晴らしにはなっていたようである。吹けば飛ぶよな零細個人自営業に転じてからは、出張なんてものには全く縁がないと思っていたのだが。。。

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この度、たまたま東京に在住のお客さんと商用があり、出張計画そのものは前からあった。また先年、先祖の墓が東京へ移転したので一度参っておく必要も生じた。そのついでにかねてから念願の前川国男邸」を見学と目論んだのである。


さらにさらに、帰りに木曽へ立ち寄ろうと企てが立ち上がる。
今年の御嶽行、腰の調子がバイクで遠出するまでには回復していない。
「一人列車旅」というのも風情があっていいかもしれない、と思いついた。

東京方面には旧知の友や、会いたい方もいたが、かような盛り沢山の行程となったのでそれも叶わなかった。ここに無礼をお詫びする次第である。
 
今までの自分は気ままなバイク旅ばかりでスケジュール通り動く旅行にはサッパリ慣じみがない。列車の座席指定、予約などはかなり久方振りである。
家族旅行の宿などはそういう方面が得意なおヨメ様に任せっきりだった。
 
時刻表を見て乗継を考えるのは数字に弱い当方には苦行である。
その上に方向音痴ときているから、若い頃の東京出張は失敗談であふれている。
ただし、今ではインターネットで十分な下調べが出来る。
現地では文明の利器たるスマホがある。
乗換検索アプリやGoogle mapを活用すれば東京出張なんぞ恐るるや。
 「さあてどう転ぶかな」などという無鉄砲冒険ダン吉的ワクワク感もある。
 
さて、引っ越した先祖の墓は世田谷にあるという。
東京の親戚は新宿駅から京王電鉄へと案内する。
あんなダンジョンの様な所で私鉄に乗換るのかと思うと気が重い。
 
さらに途中で路線の乗換があり、最寄り駅からはバスに乗れという。
知らない土地での路線バスは、なかなかハードルが高い。
かといってこの炎天下で荷物を下げての徒歩となると苦役だろう。 
 Google mapを見ると相当入り組んだ道のようだ。

その上「どこかでお供えの花を買う」という用事まで追加された。
まるで「はじめてのおつかい」である。
sigちゃん、コクンとうなづいては見たもののなんだか不安そう。
もちょっと楽な行き方はないの?
  
ここでGoogle mapを眺めていたヨメ様が
「東京駅からJR中央線吉祥寺まで行ってそこからお寺までタクシー」
という一点突破の妙案を出してくれた。
ナルホド、それなら自分でも なんとかなりそうだ。
  
Google mapで見ると吉祥寺は大きな駅である。
京王の小さな駅と違って花屋もタクシー乗り場もありそうだ。
調べて見るとタクシーで15分、料金1500円~とある。
それくらいなら安心と道案内の代償に払ってもいい。
 
そのあと武蔵小金井江戸東京たてもの園に立ち寄る。
さらに中央線を西に進んで立川に宿を取ることにした。
ここは宿泊施設も多く、新宿などと比べると安価という利点もある。
一人旅にゼイタクは似合わない。
 
その翌日、木曽に行く。
特急「あずさ」に乗るから立川はその停車駅なのでまことに都合が良い。
 
すべて中央線で東京ー吉祥寺ー武蔵小金井ー立川
これは非常に合理的かつ経済的、かつまた方向音痴ないなかっぺ大将である自分にとっては「迷いにくい」という最大のメリットがあるルートなのだ。
なんといっても新宿渋谷といった魔都迷宮を通らなくて済むのがいい。
 
だいたい東京の人間は私鉄やJR、地下鉄を縦横無尽に乗り継いで最短時間で目的地に到達するのをパズルゲームの様に考えている節がある。
土地勘のないイナカモンにとってはそんな乗換えに次ぐ乗換えのアミダクジみたいなのは迷惑千万である。

前の会社で出張旅程を事前に提出したら宇宙人みたいな頭でっかちの庶務課長が
そんなアミダ乗継に添削しやがった。
自分はそんなものは一切無視して向こうでは山手線で押し通した。
 
さて、
 
バイク旅なら出たとこ勝負である。
景色に見とれて30分出発が遅れれば30分遅れて到着するだけのことだ。
頑張ればそれを15分に短縮することだって可能だ。
列車旅はそうはいかない。乗継を考える必要がある。
 
開田高原はバスであちこち回るのに便利な地とはさすがに言えない。
木曽福島からはレンタカーで行く。
 
はて、レンタカーの予約、というもの初めてだな。。。