この地でも有数の大きな川の堤防道路、
ゴミ焼却場の手前あたりを通ると綺麗なRを描いた90度のカーブがある。
ここをバイクで通るたび、自分はなんというアカンタレなんだと知らされる。。。
見通しも路面も良くバイクで走れば気持ちよく飛ばせる、のだが、
つい途中で減速してしまう。
何故か、というと左右にガードレールがない。
いやその道はガードレールなんてものはずっとないのだけれど、
そこだけ土手の高さが相当あってカーブの先がストンと見通しがよく、
はるか先の対岸の景色が広がっている。
トムがジェリーを追いかけていったら曲がりきれずにそのまんま外に飛び出して
「ア〜レ〜」と空中でジタバタしてひゅ〜と落っこちていってしまう。
そんな道である。(どんな道やねん)
自分もトムみたいになりそうな気がして、ついアクセルを閉じている。
単にコーナーとして見ればまあ60km/hは余裕なはずだが、
そんな蛮勇はとてもふるえない。
ふるえるのは膝くらいなものである。
地面の上に置いた角材の上は鼻歌まじりに歩けるが、
それが地上10mほどの高さにあったならもう腰が引けてしまう、
それと同じである。
自分はそもそも高い所が苦手であるから余計だ。
たまに和風旅館に泊まると、ことのほか良く眠れる。
つまりそれは畳の上でベッドから落ちる心配がないから、
というくらい、苦手である。
あのカーブの向こう側に見えるのが、横向きの巨大な針や
沸騰した血の池などであれば自分は平気でアクセルをひらくかもしれない。