sig de sig

万年青二才の趣味三昧、走る、作る、観る、聴く、憩う。

目玉オヤジのスピーカー

間口六尺奥行き一尺五寸の小さな床の間、それが自分のオーディオスペースである。
お金は掛けず、ちまちまと盆栽の様に楽しんでいる。床の間オーディオだ。
その「音の出口」が目玉オヤジなのである。。。

「おい、キタロー」

 

この目玉、名はスキャンダイナのマイクロポッドという。
口径10cmのユニット、プラスチック製。
見た目から信じられない位の音を出す。
 
 とあるオーディオ専門店の二階でハタと足を止めるほどの生々しい音を聴いた。
もう10年以上も前のことになる。
 振りかえると真っ白なユーモラスな形のオブジェみたいなスピーカーが置いてある。
そのスピーカーの前に2/3サイズくらいのジャズトリオが現れたように感じられた。
いわゆる「音離れのいい」スピーカーなのだが、その「音の離れ方」が際立っている。
 
最初陶器と思ってたスピーカーのボディは実際は樹脂である。
表面の光沢と洗練されたデザイン、肉厚の成形で高品質がみてとれる。
スキャンダイナ社のMini pod。そう説明にはあった。
 
調べると奇をてらった様に思える外観はしかし、タイムドメイン音場理論を追求した結果のものだそうだ。
とある高級SPメーカーにいたエンジニアが独立して会社を立ち上げた。
樹脂成形にはあの「レゴ」の技術が活かされているというからユアラップは奥深い。

そしてこの「Micro pod」の存在を知る。
卵型でマイクロだけあってミニよりふた回りは小さく、これなら和室の床の間に置いても、さほど違和感は・・・ケッタイな形を別にすれば・・・ない。
値段の方もパパのヘソクリの範囲内だ。
 
当初は置き場が床の間だからダンピングが悪くその始末に難儀した。
いまでは望外の音場を提供してくれている。
このサイズなのでオーケストラや重低音は望むべくもないが、
 
音を増幅するアンプはSHARPのΛ(ラムダ)シリーズのレシーバーユニット。アンプ部分のみの使用。
独自の1bitデジタル技術で「オーディオは重くてデカくて高いのがイイ」という旧来のアナログオーディオ物量至上主義に風穴を開けた、知る人ぞ知る超新星下剋上ニコンポである。これも世間には受け入れられず、遠に廃番だ。
これまた見た目は異形で価格からは想像出来ないようなクリアな音だ。

これはもうロボットフェイス
 
音の入り口はiPodApple-PowerCD。
後者は元々Macintoshの周辺機器だ。
その実、かのPhilipsのスイングアーム搭載した隠れた銘機である。
これにはApple Power Speakerという同じデザインテイストの卓上スピーカーもあって、実はこのペアが起点となって自分のミニチュアオーディオはスタートしたのである。

SCSIMacと接続可(SCSIMacがあれば、だが)
 
おまけ、STAX コンデンサー型イヤースピーカー
 
まともなオーディオ機器の顔をしたものは一つもない。
持ち主のアマノジャクな性癖を見事に現している、といえよう。