散歩に出かけたときなど、よく「いらない食べ物」ものを買ってきては家人にあきれられている。
「いらない」という言い方はすこし変だ。「余計な」と言いなおそう。
毎日の生活にはとりたてて必要がない、ただあれば面白い、物珍しいもの、などだ。
まあ塩昆布だの漬け物だのお菓子だの、そういった類のものである。
なので、おいしい時もあればおいしくない時もある。
いや半分ぐらいはおいしくなかったりする。
そういう時は正直なもので誰も食べなくて残ってしまう。
自分は「責任上」と言ってこれを無理に大食したりする。
家人はそれをたしなめる。
なぜなら、買い物してきたものがおいしくない時は責任を取らねばがないのかという
無言のプレッシャーを感じるそうだ。
これは全く誤解である。
自分は余計なものを買って無駄使いしている。
それをマズイからと食べずに捨てれば無駄の二階建てになってしまうからである。
たまたまおいしかった時はめでたく常用に昇格する時もある。
とはいえ、大概の場合は高価だったり手に入りにくかったりするから、
如何に美味かろうが毎日毎日食べるものは少々手が出ない。
ポン酢などそう滅多に消費しないものに限られる。
毎日の生活の食用品としてはまず安全で栄養があって安価であること、
それに加えておいしいもの、が求められる優先順位だ。
もっと金持ちになって全ての食用品がグレードアップ
していければいいとはあまり思っていない。
コーヒーはどこそこカフェの自家焙煎のキリマンジャロ、
米は魚沼産コシヒカリでお肉は国産和牛A5ランク、
などという生活は求めない。