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万年青二才の趣味三昧、走る、作る、観る、聴く、憩う。

五十になったら革ジャンパー その1 「バイクには革ジャン」

バーのカウンターにしがみついて独りウイスキーを舐めていると、
傍らからお声が掛かった。
 
「良いですね、その革ジャン」
「あ、こりゃどうも」
「高いんでしょう、革ジャンて」
「や、そんな上等じゃないです。単車、乗るもんで。。。」
「やっぱり、バイクには革ジャンですね」
 
バイクには革ジャン。巷にはそういうイメージはある。
しかし、自分がこの革ジャンに袖を通したのは、
バイクにリターンしてから何年も経ってからのことだった。。。
 
 
若い頃に持っていた革ジャンは、
残念ながらバイクを”降りていた”時期にクローゼットでカビだらけにしてしまった。
コンクリートの建物の結露はそれほどに酷かったのである。
一方ベランダの物置に放り込んでいた革ブーツやグローブは平気だった。
人間も外で暮らした方が身体に良かったかもしれない。
  
バイクにリターンしてからの自分はずっとナイロン繊維のジャケットだ。
最近のハイテク繊維のジャケットは全天候通じて快適かつ機能的。
腕や背中にプロテクターが入っていて安全性も高い。
軽くて薄くて何より安い。
 
革ジャン、防寒性は意外と高くない。
バイクで走って風にさらされると革自体が冷え切ってしまう。
 
安全性を考えるとある程度ぶ厚くゴツいものになってしまうから、
コーナーなどで身体が動かしにくいという短所が二点目。
 
逆に高速走行で風圧を受けても革はバタつくことがない。
走ってみると結構疲労度が違うことがわかる。
バイク乗りにとっての革ジャンの最大のメリットはこれである。
 
ロングツーリング率の低い自分はそこには重きを置かない。
走りが覚束ず、じゃじゃ馬モンスターを思い通りに操ることに専念していたから、
身体を自由に動かせる繊維ジャケットの選択は必然だったというわけだ。
 
さてそれがなぜ、革ジャンを買うに至ったか。。。
それは次回。