sig de sig

万年青二才の趣味三昧、走る、作る、観る、聴く、憩う。

2011 信州ツーリング・・開田の夜 2011

二年振りのロッジ。

同い年のオーナーとナチュラリストの奥様に再開。。

オーナー、さらに渋みが増してるねぇ。

夕食に降りた食堂、先客にはセレブな奥様方がいらっしゃって賑やかだ。
とりあえず独り杯を上げる。。

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出てくるお料理は開田特産の野菜が中心。
冬瓜、夕顔、ズッキーニ、
(したり顔で書いているがほとんど初めて食べる野菜ばかりだ)
どれもみずみずしく、地鶏のローストにかかったトマトソースも香り高い。

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そしてこのトウモロコシ!


開田のトウモロコシは格別で、
口の中で一粒一粒がはじけて甘さが、香りが広がる。
昼の蕎麦から始まってこのトウモロコシだ。
言ってしまえばどっちも元は穀物だから、
豪華でもゼイタクでもない。
けれどもとてもとても心が満たされる食事に「至福」を感じる。

部屋の端にはバックロードホーンスピーカー。
そこからクールなアコースティックギターの「エレガント・ジプシー」
が静かにふりそそぐ。。

オリジナルではなさそうだ、ミュージシャンは誰だろうか?
オーナーに尋ねると
「ええと、なんだろこれ、読めない。フランス人」
といって照れつつ片頬で苦笑い。

そのこだわらなさが、いいなあ。。。なんとなく、心がほだされる。

ウンチク、
ジマン、
ワルクチ、
ナキゴト

なんぞに明け暮れるこんまい人間ばかりの世界から
やってきた単車乗りはそう思ったりした。

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カウチに移動してそんなオーナーと飲みつつ語り合う。
アイツの笑い話に花が咲く。

そうそうクマと言えば・・・
今日御嶽に登山していて見かけた、と野生の熊の画像を見せてくれた。
ハードな大自然に対峙しているのだ。
だから口先だけのことは言わないのだろう。

ビールをギネスに変える。

一口一口が旨い。

やっぱり芳醇なツーリングの一日は芳醇な酒だ。


アルコールが脳細胞のすみずみに届いて、麗しい美酒の薫りが
「あの道のあのコーナーを回ったときの感覚とエンジン音と流れる雲と鮮烈な空気」
神経細胞の1ニューロン1ニューロンをうち震わせて蘇らせてくれる。

平坦な日常なら水臭い発泡酒でも平気だ・・・

心地よい気分と共に部屋に戻る。
一人ぼっちは寂しいが、悲しくはない・・・いやむしろ嬉しい時さえある。

嬉しくて嬉しくて泣けてくるヨ、


とつぶやきつつ笑顔のまま眠りに落ちる。