sig de sig

万年青二才の趣味三昧、走る、作る、観る、聴く、憩う。

男の物語の終わり

水曜日、晴れ。

その男の物語が終わった・・・


豪放磊落な装丁をして、それでいて飄然とした語り口だった。

しかしその物語は、温和で優しく、奥底には痛々しいまでの繊細さが流れていた。

誰彼なく物語に登場させているように見えて、

上面だけの不実な者が大きく描かれることはない。

人を注意深く見つめ、慈しんできたことがわかる。

 

「その男の物語のどこかに自分のページもある。

必ずきっとどこかにしるされている・・・」

 

そんな事にようよう思いが至った時、

男の物語はその最後のページが閉じられようとしていた。

 

この先、私は私で「私の物語」を、とつとつと綴っていくだろう。

短いか、長いか、面白いか、下らないか・・・わからない。

確かなのは、私の物語もいつか必ず終わる時が来る。

その時、その男の分厚い物語と、同じ棚に並ぶことを願う。

 

「友を大切にした男達」の分類で・・・