1畳半の工房から[模型]
ある日のことでございます。 ブログ主様がいつもの様に極楽をブラブラ歩きながら雲の下を見下ろしましたら、押し入れ地獄の中でうごめく作りかけのプラ亡者どものうめき声が聞こえます。何気なくそれを眺めていましたブログ主様の目にDewoitineD510というキ…
旧年中はご贔屓いただきありがとうございます。本年も宜しくお頼み申し上げる次第でございます。 昨年は旧日本海軍機ばかり作っていた気がする工房主。さらにコルセアやヘルキャットもあって全七機。こんなに模型が沢山完成した経験は久しくない。コロナで暇…
暗雲の垂れ込めた二週間ののち模型製作を再開した。目の腫れは引いたが調子は完全ではない。しかしあと一歩だ、からくも形にだけはしておこう、この機会を逃せば二度と手をつけられないかもしれない、と考えた。負担を掛けぬよう1日30分だけと決め、右目に眼…
さあ機番である。 [無臭筆塗り備忘録]:国籍マーク 転写 今回はhiro-K氏に伝授いただいた新兵器「チャコペーパー」を使う。 奥方様が手芸で使われていたというチャコペーパー。これを手芸用品店のレジでコアラのマーチみたいな顔した女性店員に差し出しすのは…
そしてここでトラブル発生! なんと製作中の雷電が工房主の指先から離れ、高度1000ミリメートルの机上から墜落、まっさかさまにフロアに激突した。それも一度ならず二度である。やはり雷電「殺人機」のその異名は伊達ではない。 チャーリー、被害状況を報告…
[無臭筆塗り備忘録]:全塗装 筆塗り ガッシュ 防眩塗装部分は濃い目のグレーで… 濃緑色の上から塗ったものだから平板になりすぎて釣り合いが取れぬ。 ということでグレー部分の濃緑色を薄マジックリンで落とす。ついでにヒノマル部分も抜いておく、何事も段取…
ハセガワの繊細なスジボリにメリハリをつけ、パネルラインに軽くリベットを添えておく。 以前1/48で作った時は「雷電って太いなあ。デブだなあ」と思いながら作ったものだが、今回は烈風と同時進行だからか、むしろひきしまってコンパクトに感じる。一般に”…
おっとり刀で雷電の製作記を始める。実際は雷電から作り始めたのだが内覧会向けにテーマ「試作機」を急いだので烈風を突貫工事で完成させた。 内覧会という事でテーマは来年に先送りとなったので急ぐ必要はなかったようだ。 hiroK氏の「景雲」と並べることが…
*注)約1500文字の記事です。長い文が苦手な方はキャプションや製作後記などを飛ばしてご覧ください。 ”烈風”は1944年5月に初飛行した海軍最後の艦上戦闘機です。同時期に初飛行した機体はグラマン・ベアキャット、ホーカー・フューリーなどです。 昭和17年…
主翼上面はコンパスで軽くけがいて濃緑色を薄めたマジックリン+綿棒で落とす。あまり攻めて濃緑色側がハゲると後が面倒なだけ。ビビりチキンで少し小さめの円でOK。 まずは赤丸。抜いた境界線手前まで塗りつぶす。ここもビビってチキって全然OK。 なぜなら白…
工房主、烈風を雷電、零戦などと比べて面白がる、の図。 青畳色にもうぐいす色にも飴色にも見えるという伝説の塗料”ナゾの明灰白色”をガッシュで調合して下面に塗る。 箱絵は全面黄橙色だがファインモールドの塗装図には濃緑色の例がある。海軍領収前なので…
烈風のタレ尻の謎を紐とくべく画像に補助線を入れてみた。赤が基準線。尻も垂れてはいるが胴体後半がカーブして盛り上がっているのがわかる。 同じ堀越技師の設計になる零戦はどうだろう。同様の傾向ではあるが、盛り上がりはない。 同じ誉搭載機で比較。こ…
形になった烈風。見慣れないせいかそのプロポーションがいまひとつユルく感じる。 流麗と言われればそうかもしれないが、浜に打ち上げられた瀕死のゴンドウクジラと言われればむしろそっちの方がしっくりくる姿だ。 前方より40%の部分で胴体幅最大にする、と…
長文は読みにくいからヤメロ、と言われていたのについうっかり長々と書き過ぎたので二分割いたします。 たいへん美しい下面…零戦もそうだがここら辺のラインのこだわりはいかにも堀越技師。しかし…これは生産性はあまりよろしくないかも… 機首まわりもかなり…
完成すればほぼ見えないサ、といつもはスルーするコクピットだが…計器盤はデカール貼り付けスタイルだったのでプラ板を重ねて球状のリューターで掘ってみた。なかなか加減が難しく狙った所に穴が掘れず… まあ、穴に黒を塗り、透明レジンを軽く流し込んでやれ…
では烈風製作スタート。 フタを開けて見るとその機体規模に驚く。デカイ。特に主翼が広大である。寸法諸元は全長11m弱 全幅14m!(これは"天山"とほぼ同寸でまさに艦攻並み)主翼面積30.9㎡ 全備重量約4.4tとヘビー級。 それにしてもデカイ主翼。最高速640km/h…
”烈風”といえばご幼少のみぎりに”アオシマ”の72を作ったがなんだか間延びした格好で「ホンマにコレが幻の烈風ぅ?」と小学生ながら懐疑的になった思い出がある、とは以前も書いた。 これが電人ザボーガーのパチモンなどを得意にしていた昭和のアオシマ特有の…
アレ、確か前回は雷電の話だったハズなのに…ブログ主め早くもボケたか、それとも元から散漫気味の精神構造が特に乱れたか、ははあ、さては雷電のパーツでも無くしたんだろう。たぶん強冷ファンだな…とあまたの憶測が飛ぶ… 飛ぶ、といえば話もアチコチ飛ぶ。 …
今年に入って零戦、コルセア、ヘルキャット、紫電、紫電改と作ってきた。 当初は「お正月は零戦だ!お気楽ナナニイ筆塗り大会」という安楽な企画だったのである。それがいつの間にやら「南海の決戦!”退色ファイターズ”ガッシュ筆塗りグランプリ」となり、”…
紫電と紫電改は似てる様で意外に違う。 紫電改では中翼を低翼に、胴体を細く長くした。 20mm機銃は二門とも翼内へ。ただしこれは紫電でも乙型で実現している。 胴体はどちらもあまり絞りこまれていない。 主翼、水平尾翼の基本形は同じ。 ”干しバナナ”と呼ば…
アオシマのキットを紫電と紫電改で比較して振り返ってみよう。 まずは紫電 これはリニューアルで追加されたパーツ 次は紫電改 こちらもリニューアルパーツ。 仮組み段階だとあまり見分けがつかない。 上:紫電改 下:紫電 後付け感のあったインテイクが洗練…
うまく日程が合ったのでモンスターの高速ウインカーテストも兼ね、鶉野(うずらの)飛行場跡を訪れた。自宅から新名神、中国道で1時間と少し。丁度頃合いの距離である。 ここには"紫電改"の実大模型が展示されている。先日紫電改のプラモを完成させたばかりの…
1944年1月に初飛行した"紫電改"は"紫電21型"という正式名称が示す通り、前作の"紫電"を改良して作られた機体です。 設計が開始されたのは1943年が明けて間もない頃、"紫電"の初飛行の数日後でした。川西飛行機の設計陣は水上機”強風”から改造した"紫電"の問…
さあラストスパートをかけよう。 黄橙色で味方識別帯を入れる。ここもケガキ線に沿ってフリーハンド筆塗りするのは、味とかではなくマスキングテープに弱いガッシュゆえのこと。むろん一発で決まるわけもないから修正前提。直線部は真横から片目ですかして見…
気を取り直して次いこう次。次は尾翼の機番。白フチと違って機番は既に紫電で経験を積んでいる。臆することはない…と自分に言い聞かせるブログ主…最近独り言が増えた… 字体が似ているテンプレートがあったので使ってみる。それをお手本に何度かフリーハンド…
次は胴体ヒノマルの中の大きな機番。 下書き 筆入れ これは343航空隊特有のマーキングで、空戦中に無線で連携を取る時に識別しやすくするためのもの。 このヒノマル機番は整備兵の手描きとわかる応急的なものだ。塗装図を見ながらトレーシングペーパーにフリ…
さあそれではいよいよ、筆塗りの難所"マーキングの関門"に参ろう。 白抜き 備忘録レシピ ヒノマルの白 備忘録レシピ ヒノマルの赤 まずはヒノマルから。 白抜き 日の丸、識別帯部分を白く抜く。 紫電の時は濃緑色の上に直接日の丸レッドを塗って色が乗らずに…
塗装 仕切り直し。 アクリルガッシュ薄塗り工程 リキテックスでグラデーション ウェザリング 湯上りサッパリ紫電改。このあとスジボリに残った塗料を一本一本針でケガいて落とす、という実にチマチマした作業が…ぐへえ、、何もかも捨ててバイクで旅に出たく…
では塗装の段。 アクリルガッシュ薄塗り1回目 リキテックスでグラデーション1回目 やり直し 下面塗装、紫電改は終戦間際なので無塗装銀で問題なかろう。紫電と同時に片付けた。水性筆塗りに迷える子羊にとって「ファレホメカカラーの銀」は福音のお告げ。 ア…