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万年青二才の趣味三昧、走る、作る、観る、聴く、憩う。

筆塗り無臭模型のススメ

紫電-10「日の丸の丸を丸く描く」アオシマ1/72製作記

お気に入りの面相筆をば握りしめ、ふたたび紫電に戻って日の丸の筆塗りに挑もうとする今日のブログ主である。 日の丸は最も手描きし易い国籍マークとして世界中のモデラーに知られている。これに勝るのは三角定規しか持っていないドイツ人の鉄十字くらいなも…

模型道具のお話

少し脱線する。 紫電を作りながら考えた。下面がうまく塗れたのはファレホのメタリックカラーのお陰である。上面がヘタくそなのは賞味期限の切れたガッシュのせいだ。結局ウデではなく材料や道具に頼りきりのブログ主である。 筆塗りモデリングで道具と言え…

紫電-9「わが上面色は緑なりき」アオシマ1/72製作記

下面の銀塗装がことのほかうまくいったのでご満悦の今日のブログ主である。この勢いをかってスカッと上面色を塗って一気に完成ダー!と鼻息も荒く臨んだのだが… いつものように薄く溶いたガッシュを乗せていく、、、アレ?うまく塗れん? 乾燥が遅い、ムラに…

紫電-8「筆塗り銀,怖るるに足らず」アオシマ1/72製作記

南蛮渡来の絵具、ファレホなる、ライトのスチールを紫電に塗るめり。いざ参らん。 (輸入品のValejoのLight Steelを紫電に塗りましょう。さあ始めましょう) されば例によって馬手の平らかなる尻えの翼で様子を見てのち、ゆるりと筆を進めゆく所存なり。(では…

紫電-7「カゲロウお銀を味見する」アオシマ1/72製作記

さて紫電の下面はカゲロウお銀、いや無塗装銀だとして、問題はどうやって塗るか。 ”ノンスメル・モデリング”でいきたいから使うのは水性塗料だ。しかるに水性のメタリックは総じて粒子が粗い。無塗装というよりは銀ラメ、塗るとキャバ嬢のネイルみたいになる…

ジョンとガッシュのダブルファンタジー

「アクリジョンの実力とやらを」・・・これが言いたかったのね、わかるわかる。 スーパー無臭塗料“ジョン・ガッシュ” おっちゃんの最期 新水性カラー なにやら悪巧みを思いついて近所のジョーシンで嬉しそうにアクリジョンカラーを買ってきてブラック魔王的…

鼻利きモデラー無臭模型の道を行く、の段

クレオスのアクリジョン・ベースカラー の使いやすさに今更ながらに出会った情弱ブログ主である。 ちなみに"アクリジョン専用エアブラシ用うすめ液"は無臭。それでいてある程度はラッカーも落とせるので用具の掃除などに使えば無臭モデリングには良さそうだ…

紫電-5「真夏の筆塗りの夢」アオシマ1/72製作記

士の字になった紫電 マスキングしたキャノピーを丁寧に擦り合わせてから胴体に接着。接着剤はPitマルチ2を使用。胴体との隙間はジェッソ+モデリングペーストで埋めておく。フレームは機体内部色で塗ってから光の透過を防ぐためにブラックアウト。 そしていつ…

完成品画像 F6F-3 ヘルキャット ハセガワ1/72

F6Fグラマン・ヘルキャットは1942年6月に初飛行しました。同時期に初飛行したのはホーカー・テンペスト、紫電などがあります。 2000馬力のP&W ダブルワスプ、F4Uコルセアと同じエンジンを搭載。胴体には巨大な燃料タンクが内蔵され、その上の高い位置に配置…

「性悪女に軍馬の手綱を」F6Fヘルキャット-7 ハセガワ1/72

筆使いと固定 凸凹 仕上げとウエザリング 小物 完成 筆使いと固定 細かいところを面相筆で描くにあたっては、飛行機模型では馬鹿でかい主翼や尾翼が邪魔になって仕方がない。 機体と右の掌のどちらかがグラつくと線がヨロヨロになる。…スイマセンねどうにも…

「妖かし猫に涙の機番を」F6Fヘルキャット-6 ハセガワ1/72

国籍マークの次は機番を手描き。 デカールのコピーから機番26を下書きする。 はなっから歪んでるぜアニキぃ。 いいんだよ目安だから大体で。 その裏側を4Bの鉛筆で塗りつぶす。周囲に両面テープを貼って… 所定の位置に貼り付ける。 その上からなぞる… 転写さ…

「魔女の体に星の印を」F6F-ヘルキャット-5 ハセガワ1/72

全体塗装が終われば今回のハイライトが待っている。 褪色表現 ステンシル ケガキ 主翼下面マーキング 胴体のマーキング 主翼上面マーキング 褪色表現 綿棒はたっぷり水を染み込ませる。 パネルの継ぎ目などは先を切ったツマヨウジでキシキシとこすってやる。…

「魔性の猫娘に青いドレスを」F6Fヘルキャット-4 ハセガワ1/72

さてヘル猫の塗装である。米海軍のトライカラーは前作のコルセアと同じだ。塗装手順も前回通りだから簡単ヘープー、と思っていたが…… Take-1 Take-2 Take-3 Take-4 Take-1 極薄ガッシュをパネルラインごとに塗っていく。 ここまでは、問題なし。 新しい試み…

「化け猫の皮に下ごしらえを」F6Fヘルキャット-3 ハセガワ1/72

赤ーコーナー、2350パウンドー46リッター、18気筒2000馬力〜、プラット&ホイットニー、ダブルワースプ!!! ……と威勢良く紹介されたわりには素っ気ないエンジン。後列が半分埋まっているのは、どうせ見えなくなるからまあいいとして、目立つ減速機周りが丸…

完成品画像 F4U-1a "コルセア" タミヤ1/72

F4Uコルセアは米海軍の艦上戦闘機として1940年5月に初飛行しました。ホーカー・タイフーン、鍾馗などが同時期に初飛行しています。 ダブルワスプエンジンの2000馬力のパワーを余す所なく発揮する直径4mもの巨大なプロペラと着艦時の衝撃に耐える短く頑丈な主…

「無為自然の作」F4U-1コルセア-9

完成へ向けて 春風駘蕩 完成へ向けて デカールが乾燥した頃あいを見計らって最後の微調整。(実際は数日置いている) 全体のバランスを見ながら、彩度を整えたり、国籍マークの白部分にダークグレイで調子をつけてやったり。こういうことは往々にして蛇足と…

「星のマークの簡単レシピ」F4U-1コルセア-8

実は国籍マークを書くにあたってまだ心が揺らいでいる。試しに機番のようにデカールコピーからテンプレートを作ってみたのだが…… 意外と上手くできた。最初に薄手の塩ビ板と両面テープを裏打ちしておけば、キットの表面に貼り付けてガイドとして罫書きできそ…

「褪色水綿棒の術」F4U-1コルセア-7

褪色表現のため水に浸して柔らかくした綿棒を手に持ったはいいが、最初の一手がなかなか踏ん切りがつかないでいる。 ……コオロギよ、恐れる事はない。お前の内なる魂に刻まれた実機写真の褪色具合を思い浮かべるのだ。心の感じるままに無用なものを洗い流せば…

「ブルーマントの海賊王」F4U-1コルセア-6

上面色上塗り 迷彩塗り分け 上面色上塗り 塗膜の乾燥を待って上塗り。 やや濃い目のガッシュでシーブルーの発色具合をみながら均一に塗りつぶす。…ホウ先生、せっかくいい味が出たムラをなぜノッペリとならしてしまうのですか?…コオロギよ、埋めた石は後で…

「逆さカモメの碧き翼 」F4U-1コルセア-5

国籍マークの方針が決まったので前回の零戦52同様、極薄ガッシュを重ねていく。 上面色 中塗り 上面色 中塗り 平筆を使ってパネルごとにシーブルーを乗せる。 筆はパネルラインで止め、余った絵の具をスジボリに流し込む様な感じでやっている。最初のうちは…

「星の秘密練習」F4U-1コルセア-4

まずサンボルのオッチャンで国籍マークを試し切り、じゃなかった試し塗り。手打ち、じゃなかった手描きにトライ。前回の零戦52型では円をコンパスで罫書いたが細い黒縁が上手く塗れず苦心惨憺。結局フチのみデカールを貼ったという経緯はコチラ。 sigdesig.h…

「南海の褪色王」F4U-1コルセア-3

概略イメージ 機種選定 マーキング罫書き 下面塗装 概略イメージ 塗装に先立って実機がどの様な褪色をしているか、およその傾向を資料本やネットの写真を見て掴んでおく。 南洋の強烈な陽光に曝されて、主に主翼、水平尾翼が褪色し、なかでも羽布張りの部分…

「海賊、塗装前夜」F4U-1コルセア-2

もうほぼほぼ組み上がっているコルセア 下準備 トライカラー 下準備 軽くパテ埋め(無臭モデリングのために溶きパテがわりにジェッソを使ってみた)尾翼とキャノピーを付ける。 風防と胴体の隙間にもブラックジェッソ。水性無臭なので環境にも家庭にも優しい…

「蘇る海賊」1/72 F4Uコルセア-1

「桃の節句は筆で塗ろう」 蘇る海賊 サエッタとフォルゴーレのイタリア姉妹が我が家に生まれたのは2019年の秋。ブログ上では完成品は零戦52型が最後となっていて、その後は並べたり比べたりウンチク垂れたりばかりしていたが、実は模型製作は現在に至るまで…

完成品画像 A6M5 零戦52型 1/72 ハセガワ

零戦52型は1943年8月に初飛行しました。この後52甲,52乙,52丙と続く零戦最大生産数の型式となります。 長砲身高初速の改良型20mm機銃を搭載。格闘性能よりも速度、武装を重視しました。 主翼を32型同様の11mに短縮し翼端を円形に整形。外観上も性能上も最大…

「零戦筆塗り隊」その十一 ”五二完成ス“

息も絶え絶えラストスパート!ゴールは間近だ。 機番問題 トップコート 風防その他小物 機番問題 零戦も52型くらいになると尾翼の機番のサイズも随分と小さくなる。これも制空権を失いつつある証か。字が小さくなると老眼モデラーにとっての手描き難易度が飛…

「零戦筆塗り隊」その十 ”「味」か、ただの「疵」か"

そろそろ、、、 日の丸問題 筆塗り&デカール 日の丸問題 円が歪んでいる。 黒フチがヨレている。主翼だけでも烏口コンパスを使えば良かったか。。。 …いくら筆塗りでもこれを「味」と豪語するほど自分の面の皮は厚くない。 デッサンの狂った旦那芸の素人水彩…

「零戦筆塗り隊」その九  ”荒ぶる魂"

前回気になった日の丸問題だが、 あまり一箇所ばかり凝視すると全体像が見えなくなってもいけない。ここは少し目先を変えよう。(我々はそれを"現実逃避"と呼ぶ) カウリング アクリル絵の具の恩恵 ウェザリング ロクデナシ カウリング カウリング色を調色。…

「零戦筆塗り隊」その八 ”色褪せたライジング サン"

懸案の日の丸に筆を入れる。丸描いてちょん、てなわけにはいくまい。 日の丸 褪色&剥がれ表現 オマケ 日の丸 相変わらず右翼の下面のチキンスターター。 ファレホのバーミリオンを使用。ケガキのラインに沿って慎重に塗り進める。 米軍が撮影した敗戦直後に…

「零戦筆塗り隊」その七 ”風雨と灼熱の南方焼け"

零戦筆塗りの二回目である。 筆目を入れる 全体カバー塗り 筆目を入れる この日は細筆に持ち替え、あえてムラを加えていく。筆塗りを選択した時点で精密でキレイで平滑な模型作りは目指していない。迫力、実感、雰囲気重視なのはもとからだが、そこに凄み、…